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【例文つき】退職の挨拶(スピーチ・メール)のポイントは?

転職などの理由で、会社を辞めるときには「退職の挨拶」が非常に重要です。退職の挨拶は最終出社に近くなった際、お世話になった人たちを中心に済ませておきましょう。

「どうせ会社を辞めるのだから挨拶をする必要はない」と考える人もいるでしょう。また、会社に不満があって辞めるときはなおさら、挨拶をしにくい心理が働きがちです。

しかし、後味の悪い辞め方をすると、次の職場へとスムーズに気持ちが切り替えられません。それに、元の職場ともいつ接点ができるかわからないので、最後の最後でトラブルの火種を残さないようにするのが賢明です。次の職場で前職の会社の人とつないでほしいといわれることはよくある話です。

この記事では、退職挨拶をメールで送ったり、スピーチをしたりする場合の注意点について解説していきます。

退職挨拶の順序

退職挨拶をする相手の順序を誤ると混乱やトラブルが起こりやすくなります。あなたの退職は、あなたの業務に関わるすべての人に影響を与えるからです。退職の挨拶は、正しい順序で進めましょう。

  行うこと
1. 「直属」の上司に退職意向を伝える 退職願の作成
2. 「直属」の上司と退職時期を決める 退職届の作成
3. 「直属」の上司が関連部署/部署内に開示する 残務整理・引継事項の確認
4. 取引先への挨拶や引継開始 退職の2~3週間前を目途に「メール」「手紙」などで連絡
5. 社内の方々への退職挨拶 退職日当日~1週間前までを目途に「メール」などで連絡
6. 退職当日 退職のスピーチ・挨拶

退職挨拶を送る前の注意点

会社を辞める際、ありがちなトラブルが「あなたが退職するという情報が全体への情報開示前に伝わってしまうこと」です。

退職が開示される前の順序は、まず直属の上司に退職の意思を伝えることから始めます。そして、引き継ぎの日程などを打ち合わせたうえで、いつ情報を開示するか上司の判断をあおぎましょう。本人が退職挨拶をする前に、上司から退職の報告が自部署やほかの部署に開示されます。挨拶は、開示を待ってからまわるようにしましょう。

上司が開示していないにもかかわらず、退職メールを投げ、上司の方にほかの部署や取引先から問い合わせが来るといったことは避けましょう。退職を知らない社員はパニックになってしまいますし、上司に対しても失礼にあたります。

退職挨拶で心掛けたい基本的なマナー

退職の挨拶の基本マナーを解説します。直接スピーチする、メールで送る、どちらにも共通する事項です。

  • 具体的な退職理由は含めない
  • 転職先には触れない
  • ネガティブな内容は避ける

具体的な退職理由は含めない

退職の挨拶で細かい退職理由を伝える必要はありません。理由を掘り下げると、会社に対するネガティブな発信をしかねないからです。ネガティブになれば引き続き働く同僚に対しても失礼になるでしょう。

ポジティブな理由の場合、親しい人たちには伝えたいケースもあるかもしれません。その際は、直接の電話やプライベートで話すのが賢明です。形式的な挨拶は、ビジネスライクに「簡潔」に留めるようにしましょう。

転職先には触れない

退職の挨拶では、たとえ次が決まっていても転職先に触れる必要はありません。挨拶は現職でお世話になったことに対する内容に留めるのが適切です。

ネガティブな内容は避ける

退職する会社への不満や悪口などの内容は避けるべきです。残る同僚の心情にも十分な配慮を怠らないようにしましょう。

フランクなスピーチの場だとしても、特定の相手との確執に触れるのはマナー違反です。
「〇〇さんが嫌いでした」「〇〇さんとは馬が合いませんでした」などは避けましょう。

また、「〇〇はやめたほうがいいと思います」など会社や個人への意見も不適切です。
どうしても伝えたいことがある場合は、上司や担当者に個別に伝えるようにしましょう。

本音と建前を意識して、ネガティブな発言を控えることをおすすめします。転職先で、前
職の業界と接点を持つ可能性もあります。ネガティブなイメージは業界内で伝わりやすい為、新しい業務で思わぬ不利益を生む可能性がある為です。

【社内】退職挨拶メールを上司や同僚に送る際の注意点

  • パソコンの返却タイミングを把握しておく
  • 社内メールのタイミングは早いうちに
  • BCCでの一斉送信が一般的
  • 退職挨拶メールの文章は事前に考えておく

パソコンの返却タイミングを知っておく

まず、パソコンが返却されるタイミングを先取ることが肝心です。退職が決まった社員のパソコンは会社に返し、初期化してもらわなくてはいけません。しかし、パソコンがなくなれば挨拶メールは送れなくなってしまいます。

挨拶メールを送るタイミングは最終日の早いタイミング

パソコン返却の直前ではなく、最終日の早い段階で送るようにしましょう。そのほうが社内にいるうちに読んでもらえる確率が高まるからです。パソコン返却直前だと相手が返信しても届かないということもありえます。また、本人と関わりが薄かった人からすると、メールが送られて初めて退職を知ることになります。すると、せっかく挨拶に来てくれたとしても、すでに会社を去った後になってしまう恐れが出てきます。

BCCでの一斉送信が一般的

退職挨拶のメールは、同じ内容を一斉送信しても構いません。一斉送信する場合で他の部署の方にも一斉に送る場合は、「お疲れ様です」や「お世話になった皆様」など書き出しを変えるといいでしょう。送信をする前に、隅々まで推敲しておくようにしましょう。なお、一斉送信の場合は、BCCに先方アドレスを、Toに自分のアドレスを入れるのがマナーです。CCにアドレスを入れて、大勢にアドレスがさらされる状態にならないよう気をつけましょう。もちろん、お世話になった人や自分の部署の人には個別連絡がベターです。メールだけで伝えられない思いは、直接会って話をするようにしましょう。

退職挨拶メールの文章は事前に考えておく

また、気心の知れた同僚相手でも文章は十分に考えて作成しましょう。愚痴や不満を書くのは厳禁です。まだ、会社に残って働く人たちを不快にさせかねません。そのうえ、「退職の挨拶」という本来の目的からもかけ離れてしまいます。挨拶メールではあくまでも、お世話になったお礼と今後の連絡先などを簡単に書くようにしましょう。さらに、お世話になった人や自分の部署の人に対しては、個別に連絡をするのが得策です。メールだけでは伝えられない思いは、直接会って話をするといいでしょう。

社内の人に送る退職挨拶のメール例文

メールタイトル
退職の挨拶:名前

メール本文
~課のみなさま、お疲れさまです。

~課の~です。

このたび、一身上の都合により退社いたします。今日が最終出社日となります。

在籍中は大変お世話になりました。

みなさまからあたたかくご指導いただき、本当にありがとうございました。

この会社で学んだことを次の職場でも活かしたいと思っています。

私の今後の連絡先を以下に記しておきますので、今後ともみなさまとつながりを持てたら幸いです。

メールアドレス XXXX@XXXX

電話番号 XXX-XXX-XXXX

以上、簡単ではございましたが、貴社の今後の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。

これまで、本当にありがとうございました。

【社外】取引先など社外の人に退職メールを送る際の注意点

退職する際、社外の人宛てに挨拶のメールを送ろうと考える人も多いでしょう。ここでは、社外に送る退職挨拶メールの例文を紹介します。社内宛、社外宛では送るメールの内容も異なるので注意しましょう。

  • 社外への退職挨拶メールは余裕を持って送る
  • 重要顧客や取引先には後任とともに直接挨拶
  • 社外への退職メールをすべき範囲を確認

社外への退職挨拶メールは余裕をもって

取引先や社外に退職挨拶メールを送る場合は退職日から余裕をもって送りましょう。社外の人たちは同僚と違い、頻繁に顔を合わせるケースはあまりありません。

退職直前にメールを送ってしまうと、相手からの返信や挨拶に対応しきれず、取引先によっては会社やあなたのイメージを損なう危険があるからです。とはいえ、あまりにも挨拶メールを早く送りすぎると、「退職の連絡が来たのにまだ在籍している」と怪訝に思われてしまいます。

挨拶メールは最終出社日のおよそ2週間前に送るようにしましょう。また、社外への退職メールには「〇月〇日を持ちまして○○会社を退職することになりました」と退職日を明記することも忘れないようにしてください。

お世話になった取引先には引継ぎ担当とともに直接挨拶

お世話になった会社にはなるべく直接挨拶するのが礼儀です。引き継ぎもかねて、後任の同僚と一緒に挨拶しにいけるよう日程を調整しましょう。ただし、もし時間が合わないなどで挨拶にうかがえない場合は後任の連絡先をメールに記しておくととりあえずの引き継ぎにはなります。そして、メールだけではなく時間があるなら電話で自分の退職について取引先に報告しておくとすれ違いを防げます。このとき、退職するとはいえ、元の会社や後任の悪口を社外に話さないのが最低限のルールです。

社外への退職メールはどこまで送る?

社外メールを送るときに気になるのが、どの範囲まで送ればいいのかということでしょう。退職挨拶のメールの場合は、社内・社外問わず、お世話になった人には送っておくといいでしょう。直接やり取りをしていた担当でなくても、お世話になったと感じる人には感謝の気持ちを伝える意味でも挨拶をしておくべきです。

しかしながら、相手が目上の人の場合は、メールで挨拶を済ませることに抵抗があるかもしれません。それでも、直接挨拶に行けない場合はメールでの挨拶の非礼を詫び、退職の旨を報告するといいでしょう。なぜなら、次の職場でも同業界で働く場合や営業職として働く場合は、今後もなんらかのタイミングで取引ややり取りが発生する可能性があるからです。挨拶を疎かにしたせいで今後の関係にヒビが入らないよう、しっかりと対応しておくことが大切です。

社外の人への退職メール例文

メールタイトル:
退職のご挨拶:〇〇株式会社××××(自分の名前)

本文:
株式会社〇〇 ××××(担当者の名前)様

いつも大変お世話になっております。〇〇株式会社の××××(自分の名前)です。

私事で大変恐縮ですが、一身上の都合により〇月〇日をもって〇〇株式会社を退職することになりました。
担当者の××様には、在職中何かとお力添えをいただき誠にありがとうございました。
本来であれば直接ご挨拶をすべきところ、メールでの挨拶になりましたことをお詫び申し上げます。

今後の貴社の後任はメールのCCに入っておりますXXが担当させていただきます。
今後はXXよりご連絡させていただきますので、変わらぬお付き合いの程どうぞよろしくお願いいたします。

最後になりましたが、貴社のご発展と担当者の名前様のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

社外の人へ退職メールを送る際の5つのポイント

「最終出社日を記載する」

一般的に、社内への退職挨拶は最終日に済ませるものですが、社外に向けたメールの場合は後任への引き継ぎを考慮して2~3週間前には送っておくべきです。最終出社日を記載し、いつから後任と代わるのかを前もって伝えておきましょう。

「後任の名前・連絡先を記載する」

後任の情報がない場合、先方が不安に感じる場合があります。後任のほうから一度挨拶に行かせるか、直接挨拶に行くのが難しい場合はメールで連絡をさせるなどの段取りをしておきましょう。

「在職中お世話になったことを記載する」

特に、個人宛に送る場合は、その人に助けてもらったエピソードなどを記載して、改めて感謝の気持ちを伝えるようにするといいでしょう。

「直接挨拶できない場合は、直接挨拶できず申し訳ないという一文を添える」

退職などの節目となる挨拶は、本来であれば直接会ってするのがマナーとされています。しかしながら、現在ではメールのみでやり取りする場合も多く、また、遠方などの事情で会いに行くことが難しい場合もあり、一概にマナー違反とは言えなくなりました。とはいえ、この一文を添えておけば本来であれば直接挨拶をしたかった気持ちが伝わり、より丁寧な印象になるでしょう。

締め言葉

相手や相手の会社の活躍を祈る気持ちを込め、「貴社のご発展と担当者の名前様のご活躍を心よりお祈り申し上げます」などと締めるのが一般的です。

【手紙編】退職挨拶を書面で行う場合の具体例

 

 

退職挨拶の手紙での書き方ポイント
1. 「拝啓」「敬具」 冒頭には「拝啓」文末には「敬具」を必ず記載
2. 挨拶文 冒頭に時候の挨拶を記載。
「時下」の場合は季節での変化なし
3. 退職報告 退職の報告だけでなく、退職日も明記しておく
4. お礼の言葉 お世話になったことを感謝する一文を添える
5. 今後への抱負 新天地での意気込みなど、前向きに記載する
6. 締めの挨拶 直接ではなく、手紙であることを謝罪する旨を入れる
7. 署名・後付 「記入日」・「会社名」・「名前」などを記載

【スピーチ】退職挨拶の場合

場合によっては、最終出社日に大人数の前でスピーチをしなくてはいけないときもあります。即興で内容を考えると緊張してうまく話せなくなったり、要点がまとまっていない話になったりしがちです。事前にスピーチ内容を考えておき、なおかつ注意点もしっかりと意識しましょう。

退職挨拶スピーチ例

退職挨拶の構成を踏まえたスピーチ例です。あまり長くなりすぎないよう、30~60秒を目安に簡潔にまとめましょう。スピーチなので、それほど堅苦しくなる必要はありません。

本日をもちまして、一身上の都合により退職させていただくことになりました。

至らぬ点ばかりでご迷惑をおかけしましたが、今日までやってこれたのは一重にみなさまの温かいご指導のおかげです。

なかでも、〇〇課長にはXXプロジェクトの際に遅くまでMTGに付き合っていただき、数々のアドバイスをいただきました。結果として大成功を収めることができ、自信につながる経験となりました。〇〇課長、本当にありがとうございました。また、〇〇課のみなさんも、いつも支えていただきありがとうございました。

この会社で積んだ経験を糧として、今後に活かしてまいります。最後になりますが、今後の皆様のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。ありがとうございました。

退職挨拶スピーチの構成

退職挨拶の話の組み立て方
1. 退職報告 「本日をもって退職いたします」など
2. エピソード その場にいる上司や同僚とのエピソードや印象深い思い出
「XXさんと●●プロジェクトを完遂し、社内表彰をもらったのはいい思い出です」
3. 謝辞 「長い間お世話になりありがとうございました」など
4. 将来につなぐ 「またお仕事する機会があればよろしくお願いします」など
5. 締め 「今後の皆様のご活躍を祈っています」など

退職挨拶スピーチのポイント

感謝を伝え、長く話しすぎない

もしもスピーチをするなら、「感謝を伝える」のが第一です。また、自分にとっては退社の日でも、ほかの同僚にとっては通常営業です。長くなりすぎず、仕事に支障をきたさないように配慮しましょう。

スピーチの内容では共同で達成した成果や学びについて触れることで、別れの際にもプロフェッショナリズムを示すことができます。また、今後の成功や幸福を願う言葉を交えることで、ポジティブな雰囲気を残すことができます。これにより、退職後も良好な関係を保つことが可能となり、将来のキャリアにもプラスの影響を与えることが期待できます。

なお、なるべく堅苦しくなりすぎないような挨拶を心掛けることも重要です。もしも深い内容を話したいのであれば、スピーチではなく個別に「話したい人」へ向けるようにしましょう。そして、「今後の皆様の活躍を祈っています」のように前向きな言葉でしめるのが定番です。

そのほか、話し方にも気を使いたいところです。せっかく最後の挨拶になるわけですから、その場にいる人全員に聞いてもらえる工夫をします。後ろのほうまで聞こえるように堂々と、ゆっくり話すことを意識します。不安があるなら、前日までに原稿を用意して予行演習を重ねておくのが得策です。ただし、本番では原稿を取り出して読むのは避けましょう。

事前にしっかり準備を

即興で話そうとすると、緊張したり、話がまとまらなかったりしがちです。ムダに長くなることを防ぐためにも、前もってスピーチの内容を考えておきましょう。事前に予行練習をしておくのが得策です。

退職挨拶NG例

次の職場の話は避ける

「次は〇〇でXXをします」のように、あえて次の職場に言及する必要はありません。特に、退職する会社への不満につながるような内容は、残される同僚の心情も考えて避けるべきです。

ネガティブな内容や不満は避ける

堅苦しくなる必要はないとはいえ、最低限のマナーは守る必要があります。退職のスピーチにふさわしくないとされているのは、ネガティブな内容です。たとえば、フランクなスピーチの場とはいえ、「〇〇さんのことが嫌いでした」や「〇〇さんとは最後まで馬が合いませんでした」などと、特定の相手との確執について触れるのは避けましょう。公の場で相手を非難するのはマナー違反です。退職するあなたとは異なり、相手はこれからも同じ職場で働き続けるため、配慮を忘れないようにしましょう。

また、特定の人物や会社の慣習について、スピーチの場で「〇〇のようなことはやめたほうがいいと思います」と不満を言うのも望ましくありません。どうしても伝えたい改善点がある場合には担当者に個別に伝えるか、個人的な内容は個人に伝えるようにしましょう。相手の気持ちを考慮することはもちろんですが、こうしたマナー違反によってあなたの印象が悪くなる可能性があります。また、不満を吐き出して一時的にすっきりするかもしれませんが、後から思い悩んでしまうかもしれません。社会にいる以上、どんなきっかけで再び相手とつながるかはわからないので、悪い印象が残らないよう注意しましょう。

【シチュエーション別】退職挨拶スピーチ

結婚・出産を機に退職する場合

結婚・出産が理由の退職の場合は、結婚・出産の報告もするといいでしょう。同時に職場を去ることの名残惜しさを伝えることも忘れないでください。

結婚や出産を機に退職するスピーチ例文

誠に勝手ではありますが、結婚(出産)を機に、本日で退職することになりました。

今の私があるのは、みなさまの温かいご指導のおかげです。

この職場を離れるのは本当に残念なのですが、これからは妻(母)として家庭を支えます。みなさまに優しくしていただいたことは決して忘れません。今後も陰ながら、みなさまの益々のご活躍をお祈りしています。本当にありがとうございました。

定年退職の場合

定年退職の場合は、退職後は今後の目標や挑戦したい事を簡単に述べるといいでしょう。また長年支えてくれた同僚への感謝もしっかりと述べます。

定年退職する場合のスピーチ例文

私事で大変恐縮ですが、本日を持ちまして定年を迎えることになりました。皆さまの支えがあり、おかげさまで○○年間勤め続けることができました。
今後は趣味である○○に励み、第二の人生を歩んでいきたいと思っています。最後になりましたが、会社のさらなる発展と、皆様のご活躍、ご健康をお祈りして、退職の挨拶に代えさせて頂きます。本当にありがとうございました。

【受信側】退職挨拶メールに返信は必要?気を付けたいポイント

退職挨拶メールを受け取っても必ず返信する必要はない

自分が退職挨拶メールを送る場合だけでなく、受け取った場合の対処についても知っておきましょう。ちなみに、退職挨拶メールは必ずしも返信しなくていい内容です。しかし、お世話になったり、仲が良かったりする同僚からのメールなら返信しても失礼にはなりません。むしろ、名残惜しさを伝えられますし、本人にも喜んでもらえます。

退職理由・転職先などは聞かない

ただし、メールで細かく転職理由、転職先を聞かないのが礼儀です。たとえば、日系企業から外資系企業に転職する人に「自分も外資系企業に興味があるので転職活動について詳しく教えてほしい」と深い質問を退職挨拶メールでしても迷惑になりかねません。退職日は意外とやることがたくさんあるため、すぐに返信はできませんし、PCの返却などで返信ができないこともあります。どうしても聞きたい点があるなら、直接時間をとってもらい、プライバシーに触れない範囲で質問しましょう。

感謝を伝え、なるべく質問はしない

挨拶メールの返信では、質問よりも「感謝」を心掛けます。具体的なエピソードや相手の長所などをまじえて、「ありがとうございました」とはっきり書いてあげましょう。もしも親しい相手であれば、返信とあわせて直接話にいくのもひとつの方法です。最終出社日では時間の余裕がない可能性もあるので長話は禁物ですが、一言、二言、思いを伝える程度であれば邪魔にはならないでしょう。

退職挨拶メールに丁寧な返信を書くと、相手に「この人とは付き合いを続けたい」と思ってもらえます。プライベートの交流だけでなく、今後、仕事面でも接点が生まれるチャンスとなります。もし業務に余裕があれば挨拶メールに返信をするといいでしょう。

退職の際のお菓子などを選ぶポイント

・個別包装のものを
・人数が多い場合の金額目安
・配るタイミングは余裕を持って

感謝の気持ちとして、退職時に職場にお菓子を配る人も少なくありません。退職の挨拶として、お菓子を配る場合のポイントを解説します。

個別包装のものを

お菓子を用意するなら個別包装のものを選びましょう。ホールケーキや果物などは包丁で切り分ける必要があるうえ、お皿やフォークなどの用意も必要になります。また、切り分けた時点で食べてしまう必要があるため、出張中や休みの日であったりと、タイミングによっては食べられない人が出てくるかもしれません。手間や衛生面を考えても、個別包装なら安心です。個別包装で賞味期限に余裕があるものなら、全員が好きなときに食べられるでしょう。匂いが強い、噛む音が出る、好みが極端にわかれるものは避けるのが賢明です。

人数が多い場合の金額目安

人数が多い場合は1人あたり100~150円程度が目安です。30人ほどの職場であれば、3000~5000円くらいの範囲でしょう。とくにお世話になった人やチームには別に用意してもいいかもしれません。

配るタイミングは余裕を持って

お菓子を配るのは退職日ですがなるべく時間に余裕をもって配り始めましょう。人数が多い場合はそれぞれの人と一言ずつ話をしているとあっという間に1時間、2時間経過してしまいます。お菓子を配っていたら定時を過ぎてしまい、挨拶をしたい人が帰ってしまい、最後の挨拶ができなかった、退職手続きができず、次の日に自分のチームの人に任せることになってしまったということがないように時間配分に余裕をもって行動するようにしましょう。

退職挨拶をする上でのよくあるFAQ

Q.部署異動直後(一ヶ月程度)で退職する場合も、個別で挨拶はすべきですか?
退職手続きを行う事務の方など、少しでも関係のあった人には個別で挨拶をしましょう。基本的に、部署の人たちの前でスピーチがある場合には、個別での挨拶は必要ありません。

Q.退職の挨拶をしないのは非常識でしょうか?
なるべく礼儀を失しないように、振る舞いましょう。退職後であっても、同じ業界では関係が続いていくこともあります。またこうした噂が広まってしまうことも考えられます。最後だからこそ、しっかりと挨拶し円満退職するようにしましょう。

Q.「何か一言」、「簡単に」と退職挨拶を求められたら?
「退職報告」「お礼の言葉」「今後の抱負」「締め」といった手順で端的に話すようにしましょう。基本的にスピーチでの退職挨拶の骨組みと、あまり違いはありません。退職の理由は「一身上の都合」に留め、あまり多くを語らないように注意しましょう。

例文

一身上の都合でこの度、退職することになりました。皆様の温かいご指導により、ここまでやっていくことができ、大変感謝しております。この会社での経験を活かし、今後も励んでいこうと思います。最後になりますが、皆様のご健康とご活躍を心より願っております。

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