外資系企業への転職でも日系企業でも、転職活動を成功させるには、面接で好印象を与えるアピールをする必要があります。どれだけ経歴や資格などのプロフィールが優れていても、準備不足のまま面接に臨んでしまうと、悪い印象を与えかねません。
面接の準備にやりすぎはありません。ベストな自分で選考してもらうために、前日までに十分に準備しておきましょう。面接でスムーズに回答できるように事前準備をしっかりしておくことで当日も自信を持って面接に臨めるでしょう。
しかし、何を準備すれば良いのか分からないケースもあるのではないでしょうか。そこで今回は、面接準備に必要な知識を解説します。
企業によって若干流れは異なりますが、一般的な流れは上記のようになります。また、面接から採用までのフローについても合わせて確認しておきましょう。
転職面接の一般的な流れ |
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面接から採用まで |
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面接官に聞かれたことをただ答えるだけなのに、面接準備がなぜ必要なのか疑問に思う人もいるでしょう。
そのような人でも、いざ面接官を目の前にすると緊張してうまく話せず、話が長くなってしまい言いたいことが面接官に伝わらないこともあります。また頭が真っ白になってしまい、何もアピールできないまま終わる可能性も出てくるでしょう。
面接では限られた時間内で多くのアピールをしなければなりません。企業によって面接の時間は異なりますが、一般的には30分~45分程度です。事前に面接準備をしておくことで、当日の緊張をやわらげられますし、短い時間で効果的なアピールもしやすくなります。さらに、面接準備をしていないと企業に興味がないと思われることも理由の1つです。面接準備をしていないと志望動機の部分や、ふいにサービスを知っているか等の質問をされた際に答えられなくなり、あまりよくない印象を与えてしまいます。時間をかけて面接準備をしてきたことを感じ取ってもらえると、その企業への転職に対する熱意も伝わります。
面接官は、あなたがどれくらいの時間を面接準備に費やして当日を迎えたかにも目を向けて回答を聞いています。なぜなら準備に時間をかけて、綿密に備える人はそれだけ応募先企業への関心・熱意を持っているからです。最低0.5日は面接準備に時間を割きましょう。管理職などシニアな役職がかかった転職面接の場合は、準備に丸1日はかけてください。
忙しくて面接準備にあまり時間をかけられないケースも珍しくありません。特に働きながら転職活動をする場合はそうなってしまいがちです。企業研究や業界研究といった調査だけであれば、1~2時間で済むケースもあります。しかし、面接でしっかり話せるようになるには、面接を受けることが決まってから毎日1時間は練習しておくのが望ましいです。効率よく取り組めば、1時間で面接を数回シミュレーションできます。忙しくても、それぐらいの練習時間は確保するように心がけてください。ただし、これはあくまでも目安の話であり、人によって必要な時間は変わります。たとえば外資系の知識が皆無であれば、業界研究にかける時間を増やしたほうが良いですし、話すのが苦手な人も面接の練習時間をもっと長くしたほうが安心です。
外資系企業や英語を使う職種、面接官が外国人だとわかっている場合、英語面接が設定されることがあります。普段英語を使っていない方はもちろん、英語を普段使っている方も、事前に面接準備をすることが大切です。
具体的には、想定される質問や志望動機、職務経歴を何も見ずに英語で話せるように繰り返し練習を行いましょう。また転職エージェントと模擬面接の練習を行い、自分が話している内容がしっかり相手に伝わっているか、別の適切な言い回しがないか等の確認をするのも効果的でしょう。
パソコンやスマートフォンのカメラを通じてテレビ電話が行えるZoomは、ビジネスシーンでも広く浸透しているコミュニケーションツールです。その利便性の高さから、外資系企業との面接に用いられるケースも増加傾向にあります。Zoom面接は、パソコンを用いて行われるケースが一般的です。
事前にZoomがダウンロードされており、アカウントが取得できていること、マイクチェックが問題なく行われていること、Zoom面接を行う場所のインターネット環境が問題なくZoomを使用できることを確認しましょう。面接当日や直前にZoomをダウンロードする、Zoom面接を行う場所でインターネットが使えなかったということがないようにしましょう。
ただ、Zoom面接をすることになったものの、なかにはパソコンを所持していなかったり、カメラが付いてなかったりする人もいるかもしれません。もしも、Zoom面接でスマートフォンを使用する場合は「正面がしっかり見える」位置で臨むのが肝心です。スマートフォンのカメラは目の高さの位置で固定し、手ぶれが起きないようにしましょう。また、Wi-Fiの設備が整っているなど、安定した高速通信が行える場所で面接をする工夫も必要です。
Zoom面接で意外と見落としがちなのが、「背景」です。Zoomは人物だけではなく背景も映り込むため、場所選びの配慮が必要なのです。たとえば、人がいる環境で面接をすると背景に映り込んでしまい、面接官の気が散ってしまう可能性があります。Zoom面接はなるべく無駄なものがない、白い背景の場所を選んで行うと良いでしょう。
また、面接の空気を壊さないためにも、雑音が入らない環境を選ぶのが大切です。特に「車の音」「電話の音」「人の話し声」などは集中力を妨げる要因になり得るため、注意する必要があります。それから、Zoom面接では自分の顔に影がかからないよう、照明を調整するのもポイントです。斜め上から照明を当てると、明るい表情を演出できます。
Zoom面接がはじめての方はこちらの記事を参考にするといいでしょう。
Zoom面接(WEB面接)を成功させる6つのポイント
動画面接を成功させる5つのコツ
外資系企業との選考プロセスのなかで、海外にいる担当者との電話面接が行われる場合があります。海外との電話面接における準備や気をつけたいポイントをしっかり把握し、面接をスムーズに進めましょう。
まず、準備として大切なのは「電波の確認」です。電波の悪い場所で面接を行うと、途中で電話が切れたり相手の声が聞き取りにくくなったりする原因につながります。あらかじめ電波の良い場所を探しておくと、安心して面接に臨めます。
また、スマートフォンや携帯電話を使用して電話面接をする場合は、充電をしっかりしておくのが肝心です。充電が少ない状態だと、電話面接の最中に電源が切れてしまい、面接官にマイナスの印象を与えてしまうおそれがあります。面接前に充電しておくのはもちろん、万が一の事態に備えて、充電器を用意しておくのが無難です。
さらに、電話面接は手で持ちながら行うのではなく「マイク付きイヤホン」を使用するのも良い手です。マイク付きイヤホンなら両手を自由に使えるため、手元に履歴書を用意しておけば内容をこまめにチェックできます。
一番大切な面接準備は質問に対する受け答えを想定した面接準備です。
面接で回答するときは、ただ答えるだけでなく自分をアピールしなければなりません。特に自己PRを求められたときは、自分を売り込む大きなチャンスです。自己分析によって強みや特徴、職歴などを明確にしたうえで、話す内容を考えておく必要があります。
企業方針に対する見解や業界に関する見通しを尋ねられることもあるので、企業研究や業界研究をしておくことも欠かせません。面接官が経験豊かな場合は、受け答えの様子から面接準備が不十分であることを見抜かれてしまう恐れがあります。それだけで印象が悪くなり不採用になるケースもあるので、面接準備はしっかり行っておきましょう。
まずは面接に行く企業の公式サイト、SNSを確認してみてください。企業のサービス・商品展開、沿革、企業理念(ビジョン、ミッションステートメント)をみておくと会社の方向性がわかります。さらにニュース欄やプレスリリースをチェックすれば業績と戦略、今後のビジネス展開にかかわる情報も入手できます。面接に備えて重要なポイントをノートに書き留めておくようにしましょう。
次にインターネット検索。ニュースサイトなどを確認して転職したい企業について最新ニュースをチェックしましょう。面接官がその話題に触れたとき、あなたが知っているか知らないかはその回答からわかってしまいます。企業のことだけでなく、産業全体についてや同業他社との競争関係なども調べておくと、面接官に好印象を与えられるでしょう。面接先企業が競合他社との違いとして打ち出している戦略・サービスを知っておけば、面接の最後に求められる逆質問にも役立ちます。
面接時の逆質問も同様に、リサーチし、自分なりに考え自分の意見もふまえた上で質問をすると、面接官も企業についてしっかり調べていることがわかり、好印象につながります。逆に調べればわかるような内容を質問してしまうとリサーチ不足が露呈することになるでしょう。ここで注意したいのは自分の意見をふまえ質問をするといっても決して上からの目線で質問はしないように気をつけましょう。
会計関連に転職を希望している人は、志望する組織の財務状態が健全かどうかを調べておくようにしましょう。プレスリリースや財務ニュースのウェブページで希望就職先についての記事を読むことは大きくプラスになります。希望就職先の買収状況などについて知らないと面接で志望度が低いと思われてしまうかもしれません。
面接時には、特定の企業でなく会計業界の全体についての質問を受ける可能性があります。業界の動向、競合企業の情報や今後の課題など全体像をしっかり把握して面接に臨みましょう。
面接前に以下のマナーを押さえておきましょう。
約束の時間に間に合うように到着することはビジネスパーソンとして重要なマナーです。しかし、だからといって早ければいいというものでもありません。面接担当者は約束の時間以外は他の仕事をしているからです。15分前には到着し、受付に出向くのは10分を切ってからのほうがいいでしょう。
ドアが閉められていれば3回ノックします。面接官の声が聞こえたらドアを開け、入室し、振り向いて静かにドアを閉めましょう。明るい声で挨拶し、面接官に促されてから席に着くようにしてください。
面接が終わったら、立ち上がってお礼をいいます。ドアを開ける前に「失礼いたします」と丁寧にお辞儀をして退出しましょう。ドアは音を立てずに閉めるようにします。
面接中の受け答えは、面接官にしっかり聞こえる声でハキハキと答えることが大切です。声の大きさやトーンはその場の雰囲気に合わせてください。終始、敬語を使うのが鉄則です。
適度にジェスチャーも交えて話すのを心がけましょう。伝わりやすいですし、好印象に映ります。また面接官の話をよく聞き、話の流れに合わせたやり取りを心がけましょう。伝えたいことがたくさんあるかもしれませんが、話が長くなるのは逆効果です。手短にわかりやすく話すことを意識しましょう。
面接官と話しているときは、目線は面接官に向けるのがマナーです。面接官が複数いても、話す相手に目を向けます。うつむいたり、不自然に視線をそらしたりしないよう気をつけてください。目を見つめながら話すのが苦手な人は、相手の鼻や口元あたりに焦点を当てるのも一つの手です。
面接というのは緊張しやすいものですが、リラックスした表情のほうがやはり好印象になりやすいでしょう。面接の最中は自分の表情を確認できないため、事前に鏡の前でリラックスした様子を練習しておくといいかもしれません。
自己紹介のときや経歴に関する回答で話し方がたどたどしくなってしまう人がいます。面接の当日までに何度もレジュメ(職務経歴書)を読み返して、重要な点は自然に話せるように覚えておきましょう。主な経歴とそれぞれの経験から学んだこと、特に面接で有利になりそうなプロジェクトや業務成績について簡潔な説明と強調すべきポイントを整理しておきましょう。転職面接では現職(前職)について面接官から聞かれることも少なくありません。流暢に答えられるよう、今働いている会社(働いていた会社)のことも改めてリサーチしておくといいでしょう。
また今までの経歴と共に必ず聞かれるのが志望動機です。なぜ応募先企業に興味をもち、応募しようと思ったのか。入社したら、自分が応募先企業でどういったことがしたいのか、職務経歴からどういったことが貢献できるのか。今後応募先企業でどのようなキャリアパスを築いていきたいのかといったことを何度も口に出し繰り返し練習しておきましょう。
面接本番に臨む前にリハーサルをしておくと緊張が少しほぐれます。メモや頭の中ではシナリオを用意しておいても、回答するときに思い通りの言い回しで話せず「こんなつもりじゃなかったのに」となってしまうのは良くあることです。そうならないためにも面接のリハーサルは重要です。数日前・前日に家族や友達などに面接官役を頼んで練習につきあってもらいましょう。転職で聞かれる典型的な質問を中心に質問してもらって、実際に回答してみてください。自分の回答が簡潔で、自分らしい見識を十分に盛り込めているかを確かめ、十分にアピールできるまで繰り返し練習しましょう。
コミュニケーション能力はどんな仕事であれ重要です。特に他部署や社外の関係者と円滑に意思疎通ができる能力は高く評価されます。
専門外のスタッフやお客様に対して、専門的な表現をなるべく使わず簡潔に自分の領域について会話ができる能力は希少で価値があります。すべての人に備わっているスキルではないからです。面接ではぜひコミュニケーション能力の高さをアピールできるエピソードを話してください。
単純に数字だけで候補者を判断する時代は終わりました。社内と良好なパートナーシップを築き、ビジネスの成長に貢献できるかを重視しています。
面接では、極力「何故応募した役職に就きたいか」にフォーカスしましょう。「何故現職を辞めたいか」にフォーカスしてしまうと、採用担当者にネガティブな印象を残してしまいます。あなたにとって応募した役職と希望就職先の何が魅力的かを話しましょう。
社風についての逆質問は、あなたの熱意を示すには大変有効です。社風との相性は転職者にとって最も重要な決め手にもなるので、聞いて損は無いでしょう。逆に、採用担当者があなたのモチベーションを疑う原因を作ってしまうため、給与について根掘り葉掘り尋ねるのはNGです。
ロバート・ウォルターズの調査では10人中6人の人材採用マネジャーが、服装のセンス(第一印象)が候補者の合否を左右すると認めています。最近ではオフィスに相応しいとされる服装も従来に比べて柔軟になっています。外資系ではその会社のビジネスに合うドレスコードが定められていることが一般的。オフィスカジュアルまでが認められる会社、スーツにネクタイのタイドアップスタイルが求められる会社、ジーンズOKなど業種によって様々です。転職先のドレスコートにあわせて面接に臨めばいいのかというと、そうとも言えません。少なくとも日本国内で面接を受ける場合は、オーセンティックなスーツスタイルが無難です。スーツ・シャツ・ネクタイの色・デザインを選ぶ際には、自分の目・髪・肌の色に似合うかだけでなく、靴・ベルトを含めたコーディネイトを鏡でチェック。どんな印象を与えるかを確認して選びましょう。女性の場合は髪型・アクセサリー・ネイルも誠実さ、自信などの印象づくりに影響しますので相応しいかを前日までにチェックしておきましょう。
面接での質問には大きく分けて2種類あります。スキル・技能についての質問と行動・心理についての質問です。
会計職の場合の面接準備
スキルや技能については会計職ですから、例えば膨大な量のデータセットを処理できる、複雑なデータ整合化をに対応できることを伝えましょう。例えば、希望就職先がIFRSの導入を検討・実施中であれば関連の質問をされることが想定されます。自分が似たような経験があるのかも整理しておきましょう。
オンラインテストの面接準備
行動や心理については、性格や言動パターンテストに向けて準備しましょう。特に大手企業は応募者の個性や一般常識を重視し、これらをアンケート形式などでテストする傾向が強いです。求職者の中には、このタイプの質問を軽視し準備を怠る人がいます。企業がこういったことを行うのは投資する価値があるからと考えているからでしょう。オンラインのサンプルテスト等を活用して慣れることに努めましょう。
面接における質問の種類は多種多様ですが、その中でも特によく聞かれる質問というものが存在します。それらについては、あらかじめ回答を準備しておきましょう。きっと本番で役立つはずです。
以下に代表的な質問をご紹介します。さらに詳細のポイントを説明しているページリンクを項目ごとに挙げていますのでぜひチェックしてください。
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転職面接では、面接官にできるだけ好印象を与えたいものです。ここでは好印象につながる振る舞いや言動のポイントを解説します。
自分が興味・関心があり、詳しく知りたいと思うことについては常にアンテナを張り、さまざまな角度から情報を得ようとします。企業選びも同じで、入社意欲の高い企業ほど細かいことまで調べるものではないでしょうか。採用担当者は面接の受け答えや候補者からの質問によって、企業研究の度合い、つまり、この会社で働きたいという候補者の熱意を測ります。
面接準備の段階で入念な情報収集をしておきましょう。企業のコーポレートサイトを隅々まで読み、扱っている商品やサービスをリサーチしていくと、理解とともにさまざま疑問も湧いてくるはずです。ニュースやビジネス雑誌に出ている関連情報もチェックしておくことをおすすめします。
面接官は目の前の人材が自社に入社したら、どのように活躍できるかを見極めたいと思っています。ぜひ、明確な展望やプランを伝えて、積極的に情報提供をしましょう。応募している職種や求人内容と自分のスキル・経験をうまくすり合わせることが期待度を高めるポイントです。できるだけ具体的な計画を段階的に述べると面接官の注目度が上がります。個人的な展望があっても構わないのですが、その会社で実現できる内容にすることが重要です。
これまでの経験や実績を根拠として提示していけば、自分のことを過小、もしくは過大評価する心配もありません。展望に向けてすでに取り組んでいることがあれば説得力が増し、アピールにつながります。ぜひ、自信を持って堂々とした展望を描いて伝えてください。
転職面接でよくある失敗例とその対処方法をご紹介します。
緊張して頭が真っ白になったり、言葉がしどろもどろになったりするのが心配という声はよく聞きます。面接での緊張を緩和する方法はひとつ、面接の練習を何度も繰り返しておくことです。
もちろん面接で何を聞かれるかを100%予測することはできません。しかし、あらかじめ回答を考え、何度も練習した項目が多ければ多いほど、「これだけ練習したのだから」という自信につながります。
そのため面接準備、練習にはできる限り多くの時間を確保することをおすすめします。面接での話し方や言葉遣いに慣れておくことも本番での緊張を抑制してくれるはずです。
面接では転職する理由を聞かれることも少なくありません。面接官が聞いているのは、なぜ転職をするのかです。現職を辞めたい理由やその会社に入社したい理由(志望動機)とは異なります。
これらを混同してしまっていると、質疑応答が噛み合わず、面接官が首を傾げるというようなことがあるかもしれません。転職理由、退職理由、志望動機は、それぞれ何が聞かれているのか、意図をきちんと区別して回答を考えておくことが大切です。
たくさん練習を積んでいる人は、同じ質問がなされることへの期待が大きくなりがちです。多くの定番質問がありますが、常に同じ文言や言い回しで聞かれるとは限りません。
「あなたの強みを教えてください」は、「あなたの能力が発揮されるのはどのようなときですか」と聞かれることもあります。また、「周りの人にどのようなことで褒められることが多いですか」という聞き方もあるでしょう。内容は同じでも、それぞれの質問に合う答え方をしなければなりません。
対策として、ひとつの質問に対して、いくつかの回答のバリエーションを持っておくと本番でのアレンジがしやすくなります。また、アピール項目はいつも具体的なエピソードをセットで考えておきましょう。
面接官の質問には、ハキハキと自信を持って答えることが大切です。とはいえ、自信過剰になったり、自分の経歴や実績を自慢したりするような伝え方は控えるようにしましょう。面接官も人間ですから単なる自慢話に良い印象は持ちません。できるだけ客観的な事実や数字、エピソードを交えて伝えましょう。
また、とにかく「頑張りました」と伝えるだけでまったく計画性や根拠の見えないアピールをするのも敬遠されがちです。根拠のない自信では面接官たちを納得させることはできません。具体的なステップや行動を含めて説明するようにしましょう。
志望動機を聞かれたときに、何と答えればいいか迷ってしどろもどろになると、せっかくのアピールチャンスを逃すことになります。回答に迷うのは、企業研究が足りていないからかもしれません。少なくとも面接官はそのように解釈するでしょう。
事前にしっかり企業研究をして、他社ではなくその会社を志望する理由をまとめておきましょう。まず応募する企業の強みや魅力を整理。そのうえで、自分自身が共感できたり、魅力を感じたりする部分を探ってみてください。
面接を成功させて採用を勝ち取るには、当日の持ち物をあらかじめ準備しておくのが肝心です。当日や直前に持ち物を慌てて準備して、忘れ物をしてしまう、面接に遅刻するといったことがないようにしましょう。
面接に必要な5つの持ち物を確認しておきましょう。
1つ目には「履歴書」が挙げられます。履歴書は経歴やスキルを説明するのに欠かせないアイテムです。また、面接では履歴書に加えて職務経歴書の提出を求められるケースが多いため、どちらも忘れないように準備しておく必要があります。
また履歴書・職務経歴書を企業ごとに内容を変えている場合は持っていく履歴書を間違えないようにしましょう。事前に提出した履歴書と渡す履歴書が別のものだったということがないように気を付けましょう。写真についてもあとで貼ろうと考えていて提出の際についてなかったということがないようにしましょう。
2つ目は「応募先企業の求人票」です。求人票には会社の概要や雇用条件など、さまざまな情報が掲載されています。面接前に求人票を見ると、企業が求める人物像や面接官への質問事項などの確認を行うことができます。
3つ目の「腕時計」も必要な持ち物といえます。スマートフォンや携帯電話で時間の確認を行う人は多く見られます。しかし、面接の場でスマートフォンや携帯電話を取り出すのは、避けたほうが無難です。面接ではカジュアルなものではなくスーツ姿に合う、ビジネスに適したデザインの腕時計を身につけると良いでしょう。
4つ目に「現金」も忘れてはいけない持ち物です。電車やバスの料金の支払いに、交通系ICカードを利用する人は多く見られます。ただ、面接に遅れそうなどの理由でタクシーを利用することになった場合、ICカードやクレジットカードでは対応できない可能性があります。突然のトラブルに備えて現金を用意しておくと安心です。
5つ目の「傘」も、持ち物に加えておくと良いアイテムです。面接に向かう途中で雨が降ってしまうと、髪やスーツが濡れてしまう原因につながります。雨が降ったら買えばいいと考えていると突然の大雨に対応できません。また突然の大雨により雨宿りしたことで面接に遅刻してしまうといったことがないよう、持っていきましょう。面接に万全の状態で面接に臨めるよう、折り畳み傘を準備するのがいいでしょう。
社会人のマナーとして、アポイントの時刻に遅刻をするのは厳禁といえます。応募先企業の情報をよく確認せず面接当日を迎えてしまうと、面接会場までの道順がわからず、遅刻してしまうリスクが高まるため要注意です。
面接の直前になって焦らないよう、面接会場までの道順をしっかり調べておきましょう。特に注意したいのは、応募先企業の「本社と面接会場が異なる」ケースです。面接は「本社で行う」というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、このようなケースも多々みられるため、会場を確認しておく必要があります。
万が一、面接会場ではなく本社へ行ってしまうと、「確認を怠る人物」というマイナスの評価を与える原因につながるため、要注意です。また、電車やバスなどの交通機関を利用する場合、いくつかのルートを調べておくと安心です。複数のルートを調べておくと、電車やバスの運行が遅れていたり止まっていたりする場合でも、冷静に対処できます。
面接会場に到着すると、安心して気が緩んでしまう人は少なくありません。しかし、油断は禁物です。面接会場では面接中だけではなく、その前後の立ち振る舞いをチェックされていると考えましょう。面接前後のふるまいが悪く、応募先企業の面接官以外の方から面接官に注意がある可能性もあります。そのため、面接会場に到着した段階で、「面接が始まっている」という意識を持つのが大切です。
面接会場に到着したら「身だしなみを整える」のがポイントとして挙げられます。コートを着用している場合、会社に入る前に脱いでおくのがマナーです。コートを着用したまま会社のなかに入らないよう、気をつけましょう。さらに、会社のなかに入る前に「スマートフォンや携帯電話の電源を切っておく」のも重要です。万が一、電源を切り忘れていると、面接中に音が鳴ってしまう可能性があります。面接中はマナーモードのわずかな音でも目立ちやすいため、電源を切っておくのが無難です。
応募先企業の中に入ったら、面接開始まで「背筋を伸ばして待つ」ことを意識する必要があります。背筋をすっと伸ばすと、明るくはつらつとした印象を与えやすくなるのです。反対に、下を向いていると暗く覇気のない印象を与えやすくなるため要注意です。面接が始まる前に、会場で応募先企業の人に会った場合は、会釈をするなど自らあいさつをすることを心がけると好印象を与えやすくなります。
面接という限られた時間のなかで自分を売り込むには、スキルや魅力を伝えるためのシナリオ・ストーリーを綿密に考えておく必要があります。どんなに優れた経歴や能力を持っていたとしても、準備不足の状態で面接に臨むと、十分に魅力をアピールできない可能性があります。面接で最大限に自身の持つ魅力をアピールして適正な評価を受けるためには、面接の当日までにしっかり準備をしておくのが肝心です。
しかし、働きながら転職活動をしていたり、なかなか時間が取れなかったりして、思うように面接準備ができない人もいるでしょう。
「面接準備をしていない」「間に合わない」などの理由がある場合は、「面接に向かう移動時間を有効活用する」という手があります。移動中の時間は、少なくとも「志望動機」「自己PR」「応募先企業のホームページ」の3つを確認するのがポイントです。面接では、「なぜここで働きたいのか」という志望動機を聞かれるケースが多く見られます。応募先企業に興味を持った理由や、入社したいと思った理由について、情報を整理しておきましょう。
さらに、自己PRの内容を確認し、そのスキルを「応募先企業でどのように活かしたいのか」を考えておくのも大切です。これらの項目を面接でスムーズに説明できるよう、きちんと準備しておきましょう。それに加えて、移動中は応募先企業のホームページを見て、企業方針やサービスの内容など、会社の情報を多角的に調べておくのが重要です。企業の情報を頭に入れておくと、面接官から話題を振られたときにもスムーズに対応できます。
会場に到着した段階で、すでに面接が始まっている意識を持つことが大切です。面接中だけでなく面接前後の立ち居振る舞いもチェックされていると考えましょう。
コートを着用している場合は会社に入る前に脱ぐのがマナーです。また、スマートフォンの電源も会社に入る前に切っておいたほうがいいでしょう。
会社の中に入ったら、面接が始まるまで背筋を伸ばして待ちましょう。下を向いていると暗く覇気のない印象を与えやすくなるため要注意です。会場で会った人には、自分から会釈・挨拶することを心がけましょう。
面接に遅刻しないために、時間に余裕をもって行動するのが社会人としてのマナー。しかし余裕を持って行動した場合でも、交通機関の乱れなどが影響して面接に遅れることもあるでしょう。そういった場合は、面接に遅れる可能性があると分かった段階で、担当の転職エージェントに連絡することをオススメします。
面接担当者へ自分で連絡するのか、エージェント経由で連絡するのかなど、指示を仰ぎましょう。
面接後、企業にお礼のメールを送るか、送らないかで迷う人も多いようです。結論として、どちらでも構いません。お礼メールの有無が合否を左右することはほぼありません。ただ、送りたい気持ちがあれば、マナーやポイントを押さえて適切なタイミングで感謝の気持ちを伝えましょう。
お礼メールは、当日内、遅くても翌日の業務時間中には送りましょう。時間が経ってしまってからのお礼メールは良くない印象を与えることもあります。
メールの件名は、自分からの面接のお礼メールだとひと目でわかるように書きます。内容も長くなり過ぎないよう、簡潔さを意識してまとめましょう。
面接が複数回実施される場合は特に内容の吟味が必要です。同じ文面で事務的に送信しないように気をつけてください。その面接でのエピソードを含めると好印象を与えられるでしょう。
面接前にやり取りをしていた採用担当者に送るのが一般的です。面接官が別の部署の人や役員など採用担当者とは異なる場合もあるでしょう。その場合は、「〇〇様にもよろしくお伝えください」と書き添えます。名前を忘れた場合は、宛名を「面接官の皆さま」としても差し支えありません。
エージェント経由で受けている場合は担当のエージェントに面接がどうだったかを面接後なるべく早く電話し、伝えましょう。遅くとも面接当日にいは連絡しましょう。アピールできなかった点があるのであれば、それもエージェントに伝えましょう。エージェントが応募先企業に対してフォローアップしてくれます。
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