履歴書の書き方解説(項目ごと)
履歴書の書き方を項目ごとに解説しています。
転職の履歴書に「協調性」を自己PRとして書く際、書き方に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。協調性は自己PRにおいて、多くの人が使っています。多くの人が使うからこそ差別化をすることが難しく、差別化を図るためにも、「協調性」の強みを知って、企業にアピールすることが重要です。今回は自己PRで「協調性」を用いた例文と、効果的にアピールする方法を紹介します。
転職の場面において「協調性」を用いた自己PRの書き方を見ていきましょう。書き方に加え、ポイントを例文付きで紹介します。
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「協調性」を用いた自己PRでは、なるべく協調性という言葉自体で伝えるのではなく、自身の経験や現職での体験を交えて書くことをおすすめします。
その際に、「5W1H(誰が・いつ・どこで・なにを・なぜ・どのように)」を意識して書くと文章にメリハリがつき、具体性が生まれます。さらに協調性を発揮したエピソードを使って、志望企業にどのような貢献ができるのかをはっきりと伝えましょう。
ここでは、「協調性」をベースとした自己PRの例文を、「営業職」「事務職」「デザイナー職」の3つの職種で現職の経験も含めながら紹介します。
現職が営業職の例文私は、現職の営業部でチームリーダーを2年間勤めてまいりました。そのため、チームで協力しながら業務遂行することが得意で、同僚からはよく、「リーダー気質だ」といわれています。 私のチームは、私を含めた5人で関東地区をメインに営業を行っています。営業職は暑い日も寒い日も関係なく、外回りをしながら契約を取るのが仕事です。体調を崩したメンバーがいた場合は社内チャットツールを使い、カバーできる担当に指示をし、協力し合ています。また数字がなかなか上げられない担当には共に打ち合わせに同席し、自分の経験を踏まえたアドバイスを行いながら売上目標を目指しています。そして昨年、私のチームは会社の総勢500のチームの中から第2位のチーム賞をいただきました。これは、チームでのコミュニケーション力や営業成績を総合して評価されたものです。 貴社でも、私が現職で培った協調性を大切にし、貢献したいと考えています。 |
現職が事務職の例文 メールが返ってこない人には電話や直接対面で話す、外出が多く、なかなか話せない人にはメールといったようにそれぞれの同僚に合わせたサポートをしていくことで、同僚から「◯◯と一緒に仕事をするとスムーズに進む」と喜んでもらうことができました。貴社でも、この協調性を活かして、コミュニケーションを積極的に取りながら成果につなげたいと考えています。 |
現職がデザイン職の例文 クライアントからは、「できるだけ早めに納品してほしい」と依頼を受けることも多かったですが、きちんと話し合ってみると全体のスケジュールを共有できました。その結果、納期や品質についても調整することができ、相手が求めているものを明確に理解することができました。反対に、こちらが急いで納品した方が良い場合には、ほかのスケジュールを調整して対応しました。 貴社に入社した後も、社内外との協力を意識し、円滑に仕事を進めていきたいと考えています。 |
次に、「協調性」を用いた自己PRの悪い例を紹介します。NG例文も交え、ポイントも説明しますので、参考にしてみてください。
NG例文
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自己PRとしてよく見られるのは、抽象的な文章です。
例えば、協調性を表現するために「みんなで話し合いました」「様々な工夫をしました」など、抽象的で問題に対して自身がどんな取り組みを行ったのかがわからない文章です。
自己PRでは、協調性を発揮したエピソードを具体的に示しましょう。「毎朝朝会を行いタスクの共有を行った」「社員同士の連絡ノートを作って、確実にコミュニケーションを取れるように工夫した」など、具体的になにをしたのかが重要です。自己PRを考える際には、必ず具体性を意識しましょう。
NG例文
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自己PRで協調性を挙げる場合、主体性に欠ける文章も避けましょう。
例えば、「上司の指示があり、成果が挙げられました」「お客さまにいわれたので対応しました」といった話があげられます。このようなエピソードを書いてしまうと、「自分で考えて行動できない人=主体性がない人」だと判断されてしまい、悪い印象を与えかねません。
良く捉えれば「素直な人だ」と受け取ってもらえるかもしれませんが、仕事をする上で、自分で考えて行動できない人は採用したくないと思われてしまうこともあります。主体性に自信がない方は、別のエピソードを探してみるといいでしょう。
NG例文
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協調性は数字として定量化しづらいものです。そのため主観的にならないように注意しましょう。客観的な評価を意識し、協調性をアピールすることで、他の応募者と差別化を図ることができます。「同僚や上司から、前よりもチームの雰囲気が良くなったなどといわれました」など、他者からの評価を取り入れた方が、より良い自己PRになります。
「協調性」とは、目標や目的に対して自分とは違う意見や立場で衝突があっても、妥協点を探し出して解決するよう協力していくことです。「協調性がある」「協調性に欠ける」のように使われます。
妥協点を探し出して解決するように行動するのは仕事上であれば非常に難しく、協調性があるということは強みになります。過去の経験から、協調性があることがわかるエピソードをお持ちの方はぜひ自己PRに活用してみてください。
協調性についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
その協調性は本当に正しい?転職者と企業側のギャップとは
「協調性」と類似した言葉として、「コミュニケーション能力」が挙げられます。
「コミュニケーション能力」とは、人との関わり方のことです。他者との対人関係を築くために必要不可欠な能力だといえます。「協調性」を軸にコミュニ―ション能力をアピールできると、相手はよりあなたの人物像を想像しやすくなります。
自己PRで企業側は「自社の経営理念や雰囲気に合うか?」「自社が求める人材とマッチしているか」という点を見極めています。そのため、自己PRは自身のアピールではなく、企業と自身がマッチしているのかを考えたうえで、文章を作ることが効果的です。
また、「協調性」を自己PRとして取り入れる場合、企業の風土や文化によって内容が異なります。志望する企業や職種がどのような雰囲気であるかも事前に調べておくと良いでしょう。
志望する企業が上下関係を重んじる会社である場合、周囲との良好な関係性を築きつつ、会社への貢献を志向する自己PRが好まれます。特に「周囲の意見を取り入れる」「アドバイスや注意を柔軟に取り入れられる姿勢」などを意識して表現すると良いでしょう。
上下関係を重んじる会社では、先輩や上司の意見をかみ砕き取り入れられるような柔軟さが特に重要です。
年齢や性別に捉われず、チームワークを重視している会社の場合、男女や年齢を問わず、コミュニケーション能力が必要です。
協調性とコミュニケーション能力をPRしたい場合、「円滑に仕事を進めるために、周囲に対してどのような行動をしてきたのか」を表現できると効果的です。
営業職のような個人の実力が直接会社の貢献に繋がるような職種の場合、社内だけでなくお客様や取引先とのやり取りに重きを置かれます。社内では「チームのために」、社外では「クライアント第一」という内容が好まれます。
そのため、お客様や取引先とのやり取りで、協調性が備わっていることがわかるエピソードがある方は活用しましょう。
今回は転職での「協調性」を用いた自己PRのポイントとその書き方について、例文を用いながら紹介しました。
「協調性」とは、企業や集団によってその定義が変わります。志望する職種や企業が求める「協調性」に沿った自己PRを書き出しましょう。数値化や差別化が難しい協調性のエピソードは、できるだけ具体的に表現することをおすすめします。
本記事を読んでも、自分自身では「自己PRが浮かばない」「自分の協調性をアピールするエピソードがなにかわからない」という方は、ぜひ転職エージェントを活用してみてください。転職エージェントは求人紹介だけではなく、履歴書や職務経歴書などの書類対策、面接対策を行います。まずは気軽にご相談ください。
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印鑑の押し間違いがないよう、押印の押し方を確認しましょう
メールアドレスはPCのものを記載するようにしましょう
証明写真を撮る際の服装・髪型・撮影場所を確認しましょう。
学歴の早見表を使って学歴を間違いなく記載しましょう。
履歴書での志望動機は文字数を意識し記載しましょう。
運転免許など代表的な資格は資格取得日もあわせて間違いなく記載しましょう。
扶養家族は企業側が所得税や社会保険料を計算するために必要ですのでしっかり記載しましょう。
職歴欄を書き際の注意すべき点やアピールできる書き方を押さえ、適切に職歴を記載しましょう。
履歴書では自己PRは志望動機と絡めて記載しましょう。
面接時のアイスブレイクで使われる趣味・特技欄もしっかりと記載しましょう。
本人希望欄の書き方を押さえ、記入しましょう
履歴書を郵送する際の封筒の書き方を確認しておきましょう
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履歴書に添える添え状・送付状の書き方を押さえましょう。
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