その協調性は本当に正しい?転職者と企業側のギャップとは

「協調性」は協力して働く上で必要な性質のひとつであり、考え方としても重要視されています。
転職活動で協調性についてアピールしたくても、転職者の考える協調性と企業側の考える協調性とでは違いがあります。そのため間違った協調性の認識を持っていると、面接や書類選考でがうまく進まない可能性もでてきます。
今回は、転職側と企業が考える「協調性」について紹介します。
協調性とは
協調性は、立場の違う人同士が助け合いながら業務などを進めることを指します。 ここでは企業が求める「協調性」と転職者側が考える「協調性」を見ていきましょう。
企業側が求める協調性
周囲と協力しながらも、既存のやり方に疑問を持ち、変えられる
企業が転職者に求める人は即戦力であり、その中で求められる協調性は、周囲と協力することはもちろん、現状のフローに疑問を抱き、改善できることです。自身の仕事を効率よく行い、チームや組織レベルでの効率の良さを求める為に意見を出す事も、協調性がある人材の特徴と言えるでしょう。
そういった観点で自分の経験で得られた効率的な方法をシェアし、企業をいい方向に変えていける「協調性のある人」を企業は求めています。
間接的部門でも協調性による効率化が求められる
協調性はクライアントとのやり取りが多い営業職に求められているように考えられますが、間接部門でも協調性は求められます。
例えば、事務職であっても、営業が案件を持ってきた際に事務手続きが煩雑であれば、事務手続きを効率化をすることで、いち早くクライアント対応をする事ができます。効率化による協調性は間接部門にもあてはまると言えます。
転職者側が考えてしまう協調性
他の人の意見に同調、穏便に進めるコミュニケーション
転職者は協調性を単に他の人に同調するコミュニケーションだと考えている場合があります。もちろん相手の意見に対して一度同調する事は目的を達成する上でのプロセスとして効果を発揮する場合もあります。
ただ企業側は、社員同士の調和ではなく、課題解決のための協力体制と活発な意見交換を協調性として求めます。同調をするだけのコミュニケーションは、馴れ合いになってしまい、会社の望む結果と乖離する恐れがあるからです。
また議論が発展して決着がつかないケースに対して、なるべく穏便に物事を進めることができることを協調性のひとつと捉えている場合にも同様に注意が必要でしょう。
企業が協調性のある人を採用するメリット
企業は協調性を持って業務遂行する事が会社自体を大きく成長させる事に多大な影響を与えると考えています。「協調性があると企業にどんなメリットがあるのか?」をみていきましょう。
協調性のメリット1:円滑なコミュニケーション
会社の業務において、コミュニケーションが大切である事は昔から言われていますが、役職の違う人や他部署の人に対して積極的なコミュニケーションをとっている人は少ないのではないでしょうか。
なんでも上司に確認しないと進める事が出来ない人は、協調性ではなく「空気を読む」事だけ特化したコミュニケーションとなってしまっているかもしれません。
上司と自分との間に協調性があることで、このあたりは任せておいても大丈夫だろうという信頼につながります。時には上司の確認を取る事なく、掲げられている方針に基づいて行動することで、スピーディで円滑なコミュニケーションが可能となり、業務を前に進めることができます。
協調性のメリット2:トラブルがあった場合もすぐ対応
協調性があり、上司との円滑なコミュニケーションが浸透している職場では、トラブルが起こった際にもすぐに対応出来ます。
協調性があることで、上司や周囲とコミュニケーションがとりながら、業務を進めているため、トラブルがあっても、「この場合はこうしたらいいんだな、上司は以前このように対応していたから今回はこうするだろう」といった推測ができます。
よく新人にありがちな、「自分はこう思います」といった主観的な判断で間違ったトラブル対応をすることが協調性によってなくなります。
協調性のメリット3:チームの相乗効果を高める
協調性があれば、考え方や価値観が違う人がいても、否定だけをするのではなく、今までにはないアプローチ方法やそれぞれの得意分野での業務分担をするなど、業務を成功に導くことができます。
【業種別】協調性の自己PR例
転職時においては、協調性をチェックするために自己PRが重要なポイントになります。企業側は、どれだけ強い協調性を持った人材なのかを見ているので、考え方や言動でその部分を見極めています。
ここでは、協調性の考え方をふまえた上で業種別に自己PRの方法と会社が求める考え方について紹介していきます。
【自己PR】営業職
営業職においては、クライアント要望と社内をうまく調整する能力が問われます。会社への協調性だけではクライアント対応に支障をきたしますし、クライアントの要望をすべて受け入れると会社の利益が合がありません。
自己PRとしては、会社とクライアントをいかに上手く折り合いをつけるかが営業の協調性が問われるところでしょう。
【自己PR】事務職
事務職の自己PRとしては、業務の改善提案もしくはサポートができるというアピールは差別化の要素として有効でしょう。
営業のサポート業務であれば、営業の言われた通りに動くのではなく、改善のためにフローを変更したというのはアピールポイントでしょう。
【自己PR】製造業界関係者
製造の現場は、ラインに沿って業務が行われることが多く、一つの小さな業務効率化の提案が大きな経費削減に繋がることはよくあります。
事務職同様、「この作業効率悪いな」と自分が感じていることは皆が思っていることかもしれません。
そのため、知識と経験に基づき、効率化できたというアピールができればとても強い協調性の自己PRとなるでしょう。
【自己PR】デザイン関係者やライター、プログラマー
デザイン関係者やライター、プログラマーは専門職となるので一番問われるのは実務能力となる場合が多いでしょう。
一つの制作物をメンバー全体で協力して作り上げた経験から丁寧なコミュニケーションが取れるなどの行動が取れるという自己PRをするといいでしょう。
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