面接の自己PRはこう考える!面接の際の注意点や例文も紹介

「自己PR」とは、採用を左右する大切な自身のアピールポイントです。しかし、自分自身の強みをなかなか見つけられずに悩んでいる方も多いことでしょう。また「自分の強みは分かっているが、うまく伝えられない」という方も少なくありません。今回は、面接時の自己PRの作り方や注意点などを、例文とあわせて紹介します。
【回答例】面接での自己PRの基本的構成
回答例
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ここでは、自己PRの構成について解説していきます。自己PRは、主に上記3つを基準として考えていくと良いでしょう。それでは一つずつ見ていきましょう。
自分の強みを最初に話す
冒頭でも述べたとおり、強みを面接官に理解してもらうことが自己PRの本質です。そのため、まずは結論として「私の強みは◯◯です」などと確実に伝えましょう。初めから具体例などのエピソードを述べてしまうと、「結局、あなたの強みは何?」と思われかねません。
強みが備わっていると証明する体験談
次に、その強みの根拠となるエピソードを述べましょう。エピソードは、本当にその強みが備わっているのかを判断する基準となります。
根拠となるエピソードは、長々と話すのではなく「どういう問題に直面し、どう対処して、その結果どうなったのか」を順序立てて分かりやすく伝えると良いでしょう。
採用後のメリットを具体的に述べる
自己PRの締めの部分では、「この人を採用したらこんなことをやってくれる」などと面接官に想像させるようなメリットを述べましょう。
「自己PR」と聞くと、「自分の強みを列挙する場」のように勘違いしてしまう方も多いですが、最後にしっかりと自分を売り込まなければ意味がありません。「自分の強みは◯◯だから、◯◯を使ってこんなことができる」ということを伝えてまとめることが大切です。
面接で自己PRを話す時の注意点
自己PRは、履歴書に記載する場合と面接で述べる場合とでは、注意すべき点がそれぞれ異なります。今回は、面接で述べる場合の注意点について、5つのポイントを解説していきます。
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制限時間に注意する
面接では、履歴書に記載する時と違って「制限時間」が存在します。この制限時間については、例えば「自己PRを1分間で述べてください」などと時間設定をするケースがそれにあたります。こういった場合、自己PRに盛り込みたいエピソードのボリュームがありすぎると、制限時間を過ぎてしまうことにもなりかねません。
時間指定がない場合でも、やはり長すぎる自己PRは悪い印象を与えるものです。面接において自己PRを述べる際は、時間を意識することが必要です。
事前に数パターンを準備しておく
制限時間に注意すべきなのは前述のとおりですが、具体的にどのような準備をすると良いのでしょうか。
限られた時間を有効に使って自己PRを述べるためには、事前に「1分」「3分」「5分」など数パターンの自己PRを準備しておくと良いでしょう。3分や5分など比較的長い制限時間で使う自己PRについては、1つのエピソードについて長々と話すのではなく、複数のエピソードをつなぎ合わせた内容にすることをおすすめします。
志望企業に関連する自己PRを話す
自己PRでは、必ず「志望した企業に関連する強み」を見つけて述べていきましょう。その理由は、志望した企業に全く関連性のない話をしていると、「本当に入社したいのか」、「入社意欲がないのではないか」と判断されてしまう可能性があるからです。
例えば、志望した企業の求める人物像が「主体性のある人」だった場合、過去の経験において主体的に行動して結果を出したエピソードを盛り込みましょう。企業の求める人物像に合わせて、いくつかの自分の強みの中から自己PRを作り上げると好印象を与えることができます。
履歴書と同じ内容を話す
面接で述べる自己PRの内容は、なるべく履歴書と同じ内容にしましょう。
「履歴書では違う強みを述べたけど、もう一つアピールしたい強みがあるから、これは面接でPRしよう」と考え、書類と面接の内容が一致しない方も珍しくありません。一貫性を持たせるために、同じ内容の自己PRを述べたほうがいいでしょう。
ただ、履歴書に書いてあることをそのまますべて話すのではなく、自分なりにまとめて話すようにしましょう。話すときは「履歴書にも書いてあります通り~」と話し始めるといいでしょう。
履歴書とは違う自己PRは「強みは何ですか?」といった別の自己PRに関わる質問をされた際に答えるようにしましょう。
時間指定がない場合
自己PRに時間指定がない場合は、「1分〜1分30秒程度」に収めるようにして述べましょう。文字数にすると約300 文字です。
そのためには、事前に自身で声に出して読んでみることも必要です。読んだ結果、1分を大幅に下回るようならば内容が薄い可能性があります。もう一度、内容を見直してみましょう。また、大幅に時間をオーバーしてしまう場合についても、内容の見直しが必要です。
多少の時間調整ならば、話すスピードを意識することで調節できるので、面接前には練習するようにしましょう。
自己PRを1分で話す場合の例文私の強みは忍耐力です。 現職では、アパレルショップの店長を担当しています。過去に本部から課された売上ノルマを達成するために、苦心していたのですが、徹底的な原因がどうしてもつかめませんでした。 そこでレイアウトの仕方や、チラシの配り方などあらゆる部分で工夫をこらすよう努めていました。また店舗スタッフにも協力してもらい悪い部分があれば報告してもらい改善策を実践するなどし、常に業務改善していく体制づくりも進めていきました。 こうした取り組みのおかげで、少しずつ売上が伸びていき、最終的にはノルマの1.5倍に到達することができました。 このように、忍耐強く日々目標に取り組み、結果を出すことで御社にも貢献していこうと考えます。 |
自己PRに繋げる質問の回答例
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質問1 挫折経験は?(それをどう乗り越えましたか?)回答例 入社して半年間、営業活動がうまくいかず受注を頂けなかったことです。商品についての勉強は、人一倍努力していたため自信がありましたが、商談になるとうまくアピールすることができず、契約につながらない日々が続いていました。 しかし自分に足りない部分が分からなかったため、改めて先輩社員の商談に同行させてもらいヒントを得ることにしました。そして先輩と自分の営業スタイルを比較する中で、商品知識以上に顧客へのヒアリングが足りないと気づきました。 以前までの私は、商品の知識だけを伝える営業スタイルでした。このスタイルでは相手のニーズを理解できず、柔軟な対応ができません。 それ以来、過去の商談記録の確認や顧客の企業研究、そして担当者の悩みや疑問点などのヒアリングを行いました。こうすることで使いまわしの提案ではなく、顧客ごとの提案が生まれていき、3年目以降売り上げが前年比110%アップを維持することができました。 この挫折経験を通じて、顧客に寄り添う営業の大切さを学びました。御社に入社した場合も、この姿勢を忘れずに売り上げアップに貢献したいと考えております。 |
質問2 失敗談はありますか?(仕事で失敗した経験を教えてください)回答例 自分の思い込みで業務を進めてしまい、大幅な修正が発生してしまったことがあります。結果として提案資料作成が期日までに完成しなかったことは特に印象深い失敗です。この反省として、「独りよがり」な業務の進め方を反省し、改善に取り組みました。 連絡を怠らないようにするだけでなく、クライアントの希望や要点をあらかじめまとめておき、仕事に着手する前に確認すべき項目をチェックリスト化して活用していました。こうした結果、業務の大幅な修正が発生することはなくなりました。この失敗経験は他の業務でも活かされています。 |
質問3 自分の課題は?回答例 私の課題は、「深堀りしすぎて、完璧を求めてしまうため仕事が遅い」という点です。新商品の拡販を行う際や、行動に移す前に、競合の情報や、過去のデータ、対象となる顧客の近況など、十分なリサーチを行うことを好んでいました。 十分なリサーチの結果、商談の回数も少なく、クロージングまでのスピードは社内で常に上位ではありましたが、完成が遅いため、チームに迷惑をかけることも多々あったのも事実です。 自身の課題を解消すべく、資料のテンプレート化や、予め過去のデータを準備するなど、仕事の効率を上げることを意識するようになりました。 その結果、事前リサーチの時間が短縮され「仕事の遅さ」も少しずつ改善されていきました。 まだ完全に課題が解決された訳ではありません。現状では無駄なリサーチも多く、より仮説的に物事を考え、どんな情報が必要か事前に筋道を立てておく力が足りないと考えております。今後はこうした点も意識し仕事の効率化とスピード感を高めていきたいと考えております。 |
【強み別】面接時の自己PR例文
ここからは、「協調性」「継続力」「責任感」「コミュニケーション能力」の強みで作る自己PR例文を紹介します。
「協調性」を強みにする場合
私は、常に自分に求められていることは何かを考えて行動できることが強みです。現職では、営業事務をしておりました。営業事務は、一般事務とは異なり、営業部署で働いている方々のサポート役です。そのため、「今、相手が何を求めているのか」「相手がどのように仕事を進める方なのか」などを見極めなければなりません。 営業部署の方から直接依頼がなくても、こちらが先回りをして資料を揃えておくことで喜んでくださる方もいます。また、詳細な指示をいただいてから、指示通りに準備することを求めている方もいました。その方それぞれにやり方を合わせることで、間違って準備することや間に合わないことを避けるようにしています。 その結果、多くの営業部の方から「仕事がスムーズに進んで助かるよ」などと声をかけていただくことがあり、私自身も嬉しく感じていました。御社でも、自ら積極的にコミュニケーションを図り、サポート役として成果につながるような仕事をしていきたいと考えています。 |
「継続力」を強みにする場合
私の強みは継続力です。現職ではテレアポによる保険営業を行っています。 当初の私はテレアポが苦手で、営業成績も低かったのですが、継続的に量をこなすことで苦手を克服することができました。一日のノルマ架電数40に対して、私は60行い、まずは量で差別化を図りました。また毎回、反省点をメモに書き出し次に活かせるようにしていきました。 これを半年間続けた結果、架電数に対してのアポ率が徐々に伸びていき、営業成績1位を獲得し、社内で表彰していただくことができました。 御社でもこの継続力を活かし、成果を上げるまで諦めずにチャレンジし続けていきたいと考えています。 |
「責任感」を強みにする場合
私の強みは責任感があり粘り強いことです。現職では、販売の仕事をしております。常々「お客様の期待を上回るような接客を行いたい」と考えており、ご希望にお応えできない時でもご納得頂けるよう、様々な策を講じることを徹底しています。 私が入社3年目の時、お客様がご注文した商品が製造中止となっており手配することができませんでした。その際、お電話でただ「製造中止になっていました」と伝えるだけにせず、代替商品を他メーカーのものも含めて探し、ご希望の商品との違いや良い点、悪い点なども説明できるように自分で理解してからお電話しました。 その結果、お客様は大変喜ばれ、それ以来、お得意様になっています。御社の販売業務でも、お客様の課題を自分事として責任感を持って考えていく接客で貢献したいと考えております。 |
コミュニケーション能力を強みにする場合
私はコミュニケーション能力が強みです。 現職では、テクニカルサポートの業務に従事してきました。この業務ではお客様自身も、何がトラブルなのかを明確に説明できない中で、先回りして解決策を導き出すコミュニケ―ション能力が問われます。ハードウェアやソフトウェアのトラブルをお客様から電話越しでヒアリングする中で、何に困っているのかを判断し、迅速に解決することは私の得意とするところです。 こうした能力が認められ、私はチームマネージャーとして抜擢されました。育成をする中で、メンバーの疑問を解消するのにもこの強みは役立っています。 御社でもこの経験を活かし、チームメンバーの円滑なテクニカルサポートを実現していきます。 |
面接の自己PRは企業ごとに異なる!適切な準備で効果的な自己PRを伝えましょう
今回は、面接時の自己PRについて解説してきました。自己PRは、応募する企業によって変えていきましょう。企業ごとに「求める人物像」が異なるからです。ぜひ今回紹介したポイントを踏まえながら、企業が求める人物像に即した自己PRを作成してください。
また、それでも自己PRを考えることに不安があるという方は、転職エージェントを活用するのも一つの手段です。お気軽にご相談ください。
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