生まれた時代や生活環境によって、「ロスジェネ世代」や「ゆとり世代」などと日本ではカテゴライズする習慣があり、それによって世代間ギャップに悩む方も多いのではないでしょうか。
日本以外の国でも、このような風習は存在しており、海外で注目されているのが「ジェネレーションy」という世代です。
今回はジェネレーションyの特徴や心理を解説しながら他の世代との違いを解説していきます。
「ジェネレーションy」は、生まれた時期が1980年代から2000年代初頭の時期で、ミレニアル世代が生まれた時期と重なっている世代を指しているため、ミレニアル世代とほぼ同じ世代といえるでしょう。
日本でいえば1980年代初頭から1995年頃に生まれた世代が該当します。日本ではこの世代を「氷河期世代」と呼んでいます。バブル崩壊や就職難、収入減などの経済的に厳しい環境での生活を経験していることから、さまざまな面において「安定性」を重視する傾向あるようです。
ミレニアル世代とは
ミレニアル世代は、2000年代以降に成人を迎える。もしくは社会人になる世代のことを指します。前述の通りジェネレーションyとほぼ同じ世代です。
生まれた時から消費社会が当たり前であり、デジタル機器が側にあったという共通点を持っています。消費社会で生まれ育った人間の共通点は、物を購入することが全てではなく、経験や趣味といったものに投資をする点があります。
「ジェネレーションy」の前後に「ジェネレーションx」と「ジェネレーションz」が存在します。
「ジェネレーションx」は、1965年から1979年生まれの世代のことを指し、生まれた時点ではテレビという情報源を持っていた世代のことです。ある程度成長した後にパソコンやスマートフォンなどが誕生し、徐々にデジタル機器に移行、また情報源もテレビからインターネットへと移行した世代でもあります。
経済でいえば、バブル期とバブル崩壊を体験しており、政治や社会に対して一歩線を引き、冷ややかに見ている傾向がある世代です。
「ジェネレーションz」は、1990年代後半の時期から2000年代中頃に生まれた若い世代のことを指しています。
ジェネレーションzは産まれた時点でIT技術やデジタル機器があり、タブレットやスマートフォンなどの機器を自由自在に使いこなし、SNSやインターネットを利用することに潜むリスクについても理解しながら利用している世代です。
ここで紹介した「ジェネレーションx」、「ジェネレーションy」、「ジェネレーションz」の3つの世代に共通する点は、デジタルネイティブという点だといえるでしょう。
デジタルネイティブとは
デジタルネイティブとは、スマートフォンやデジタル機器が当たり前のように身近にある環境で過ごしてきた存在のこと。
商用のインターネットがスタートしたのが1992年のため、ジェネレーションxは正確にいえば、デジタルイミグラントと呼ばれます。
しかし、それ以前の世代と比較してインターネットやスマートフォンなどをスムーズに生活の中に取り込めたため、デジタルネイティブとカテゴライズされています。
ジェネレーションyには、他の世代とは違った特徴がみられます。
各世代との違いを理解し、把握しておけば、一緒に仕事をしていく場合など「ジェネレーションy」の世代と上手に付き合っていくことが可能になるでしょう。
消費生活が当たり前という同じ環境でありながら、「ジェネレーションx」は物欲が高く、欲しいものは思った時に買っておくという考えを持っている人が多いようです。
一方で「ジェネレーションy」は、不安定な経済環境の中で過ごしていることから安定感が強く、物にはあまり執着せずに何かあった時のための貯蓄を優先する傾向が強いと言われています。
仕事と生活のバランスを重視するものの、「ジェネレーションy」と比較すると、「ジェネレーションx」は私生活よりも仕事を優先する傾向が見られます。情報リテラシーは、「ジェネレーションy」と比較すると低く、会話のツールとしてまだまだメールを選択することが多いのも「ジェネレーションx」の特徴と言われています。
物の保有に執着をすることなく、他人と物を共有する「シェアリング」という概念を持っている「ジェネレーションz」と比較すると、まだまだ「ジェネレーションy」は他人との共有に慣れていないという違いがあるようです。
フリマやカーシェア、ルームシェアといったサービスを積極的に利用する「ジェネレーションz」に対して、「ジェネレーションy」は消極的だと言われています。
個人主義の性格が多い「ジェネレーションy」は、他人とのつながりを大切にし仲間意識を強く持つ「ジェネレーションz」と比較すると、人付き合いに対してもやや苦手な傾向があるようです。
「ジェネレーションy」の一般的な特徴としては、「個人主義である」「保守的な一面が見られる性格である」「リーダーシップが強い」ことなどがあげられています。既存の概念やそれまでの世代が作った常識に捉われないという特徴を持っている世代と言えるでしょう。
「ジェネレーションy」は個々がインターネットを中心とした情報源で独自の情報収集をしており、それによってオリジナルの価値観や考え方を持っています。その為、個人主義な人が多いとも言われています。
他人との共存よりも、個性や自分らしさを重要視する傾向があり、自分が満足できない環境を当たり前とは思わず、進歩的な考えや行動を起こすという特徴があるようです。
これまでの常識を当たり前とは思わず、オリジナルの価値観を持って行動をするという特徴がある一方で、価値観が保守的な部分があるという特徴が「ジェネレーションy」にはあると言われています。
「ジェネレーションy」は、バブル崩壊や就職難、収入減といった経済的に不安定な時期の中で生きてきた背景があります。そのため、会社員でも野望を持ち、リスクを背負ってでも出世争いを繰り広げ、高い地位へと出世したいという上昇志向がないという特徴があるようです。
また地位が高くなくてもプライベートな時間の確保と、安定した収入があれば良しという考えも持っており、過酷な労働などは避けて通る傾向もあるようです。
「ジェネレーションy」の特徴として、リーダーシップが強いこともあげられます。これは個人主義が多い同世代の中で、学校などの集団生活を通じ、それぞれの意見や価値観をまとめるリーダー的な役割を自然と経験してきた背景があるためだと言われています。
そのためリーダーシップを取って何かにチャレンジをし、成功と失敗を繰り返すことこそが自身の成長につながるという考えを持っているようです。
さまざまな特徴を持つ「ジェネレーションy」と上手に仕事をしていくためには、どのような点に注意しなければならないのしょうか。
ここではポイントを大きく3つに絞ってご紹介します。
既成概念と異なる姿勢を見せる「ジェネレーションy」を組織に取り込むには、それまでの常識を押し付けず、自由な枠組みを採用することが重要です。
採用から評価、休憩や休暇の取り方まで彼らに合わせた自由なルールを用意すると、組織への不満要素を減らすことができます。
自主性を重んじることも大事なポイントです。決して個人だけが上手くいけば良いという考えではないため、チームの中でも自主性を尊重しリーダーシップを持たせることで成果につながるでしょう。
安定さえあれば高い地位や報酬を求めないジェネレーションyに対して、待遇面でやる気を出させようとするのは間違いといえるでしょう。
待遇面ではなく、やりがいや一緒に働きたい熱意を伝えることが重要になります。
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