採用審査では、面接での結果が決定打になることが多いでしょう。しかし、在宅勤務のときなど、対面での面接ができない場合もあります。候補者を会社に呼んで直接面接するのに代えて、オンライン通話システムで面接をすることもできます。このように、採用審査のプロセスのなかには、デジタル化できるものが複数あります。採用審査の流れを詳しく紐解いてみることで、普段は当たり前だと思っていたプロセスを効率化できるだけでなく、より迅速に進められるかもしれません。求人を素早く広告する、応募の中から候補者を絞り込む、企業ブランディングも同時に叶える――。この記事では、採用担当者のあなたが、対面での面接ができない時期にも、リモートで効率的に人材採用活動を続けるためのヒントをご紹介します。
質の高い、よく文章や内容を練った求人広告を掲載しましょう。候補者側の目に留まり、「応募はこちら」ボタンをクリックしたくなるような求人広告に仕上がっているかの確認は欠かせません。業務内容を記述する欄には、そのポジションの業務内容をただ書くのではなく、そのポジションの役割と、あなたの会社のビジネスにとってそのポジションが重要な理由もしっかりと強調しましょう。候補者が興味を持てば会社概要も確認できるように、短いビデオを撮影して載せられるオンライン求人ツールもあります。ビデオコンテンツの雰囲気やブランディングなどに気後れする必要はありません。一緒に働くメンバーを紹介したり、会社の普段の様子をを少し見せるだけれも、応募を後押しする情報になります。
スクリーニングは、人材採用を成功させる上で不可欠な手順のひとつです。実際の審査プロセスに入る前に、求人との適合性、関心の強さ、あなたの会社の企業理念(コアバリュー)との整合性を確認しましょう。日本のように慢性的な人材不足にある市場では、あなたの求人が求めるスキルセットに100%適合する候補者を探し出せないこともあります。そういう場合は、備わっているスキル・経験からポテンシャルの高い人材を見つけ出すなど巧妙なスクリーニングが必要になります。昨今では、第二新卒転職の若年化から、未経験分野への応募が増えているといわれています。ミドル層や高齢者も含めて未経験の業界・職種への人材流動が社会に浸透すれば、日本でも未経験の候補者からの応募が増えるかもしれません。これに備えて、最近では短時間で応募者の絞り込みに役立つ情報:知識・スキル・経験を割り出し、応募者をランク付けするAIチャットボットなどの先進技術を導入している企業もあります。
会社に候補者を呼び寄せて会うことができないときも、「面接」そのものができないわけではありません。多くの企業では、Skypeなどのオンライン通話を活用して、面接官が自宅にいながらもリモートで面接を行っています。CVなどの資料もデジタル上で読み込むことができ、面接中にスクリーンシェアで会社紹介の資料やプロジェクトの内容を案内するなど快適に進められます。ビデオ面接のツールを使う場合は、スケジュールの案内だけでなく、ログインに必要な情報も提供しましょう。面接の最中に技術的な問題が起こらないように、使う予定のオンライン通話ツールを試して使い慣れておくことが大切です。初めて会う人とのオンライン通話は対面での面接よりもぎこちなくなることがあります。円滑に会話が進むよう、面接の内容・質問はあらかじめ準備しておきましょう。
面接では業務内容だけでなく福利厚生・ベネフィットにも触れて、在宅勤務に対するあなたの会社の考え方やあなた自身の在宅勤務での工夫を説明するのも良いでしょう。
あなたが採用審査を進めたいと思っている優秀な候補者が、自身の応募の進捗状況を聞かされていないと「採用担当者の目に留まっていないのでは」「応募書類が採用担当者の手元で紛失してしまったのでは」などと不安を抱いてしまうことがあります。応募書類を受け取ってから会社に迎えるまで、すべての採用プロセスを通して欠かせないのがコミュニケーションです。応募の進捗管理ができるプラットフォームなどありますが、テクノロジーを使わなくとも構いません。電話やメールでフィードバックしたり、携帯電話やアプリのテキストメッセージで次のステップとタイムフレームを共有しておくだけでも十分効果があります。
どの候補者があなたの会社・求人に一番合っているのかを判断し、自信を持もって決断をしたいと考えない採用マネジャーはいません。しかし、面接自体はオンライン通話で済ませられても、それだけでは決断しきれないと感じることもあるでしょう。プロフィールビデオを事前に集めておくのも一つの手段です。いくつか質問を出してその回答をビデオメッセージでもらっておけば、候補者一人ひとりへの理解を深めてから面接に臨めるので、より詳しい質問ができますし、面接だけでは見えない候補者一人ひとりのスキル・価値観に触れることができます。
人材採用で多くみられる間違いのひとつに、採用オファーを出す候補者を決断するのに時間を長くかけすぎてしまうという問題があります。日本では人材不足の傾向が変わることは見込めません。そうした条件のもとで優秀な人材を採用するためには、迅速さが求められます。最終面接に進んでいる候補者の数にもよりますが、最終面接から2〜4日以内には最終決定を出し、内定を通知するようにしましょう。内定を出しても採用活動のゴールではありません。オファーレター(内定通知)に候補者からのサインをもらうまで、「評価されている」という印象を残し続けられるように、迅速に行動することが大切です。
契約書の締結プロセスもデジタル化しておけると、環境に左右されずに迅速に進めることができます。契約書の作成・社内確認、候補者との共有、署名などそれぞれに活用できるオンラインツールが出ています。入社日の前から読書リストやオンボーディング資料を共有してトレーニングを始める企業も出てきています。人事担当者や所属先のマネジャーから、会社・チームメンバーの様子を映したウェルカムビデオを送ったり、入社日に一緒に働くメンバーを集めてオンライン通話ツールを介したウェルカムランチをするのもいいでしょう。チームメンバーとの親近感も生まれ、安心感やエンゲージメントにもつながります。2日目以降も、定期的な1:1ミーティングやチームミーティングをオンライン通話で行えるようにスケジュールを入れておきましょう。
経済の先行きが見通しづらい時期は安定を求める人も多くなります。正社員として在職している人など、選考を進めてきた候補者の中には次のプロセスに進むことに消極的になる人も出てくるでしょう。しがみついていても採用活動が進みませんので、誠実に意思を伝えて、候補から外しましょう。相手からの申し出を待つのではなく、採用担当者自ら発信し、丁寧にコミュニケーションを取れば、こうした決断でもポジティブな印象を残すことができます。優秀な人材ならば、将来的に互いの状況が変わって入社に至ることも考えられるので、好印象を残せるようにしましょう。
経験と知見の豊かな人材紹介会社と提携すれば、あなたの会社のビジネスに関する知識、その業界の知識も備えているので採用活動の効率化が期待できます。充実したデータベースから候補者を絞り込み、求人広告を工夫してくれるだけでなく、転職活動中ではない人材を含む質の高い候補者と繋がれます。在宅勤務をしている人が多い今は、通勤の必要がない分、定時後と早朝にCV更新や面接をしやすい環境になっているため、先に挙げた積極的でクリエイティブな候補者探しのアプローチが奏功する時期だといえるでしょう。
自動車 自動運転技術の発展・適用が2020年・2035年を目処に段階的に進んでいくため、それにあわせて専門領域のエンジニアのニーズが増えていくでしょう。検知・自動ブレーキなどのカメラシステム、レーダー、ウルトラソニックなどを扱えるソフトウェアエンジニアの人材需要は今後さらに高まっていくことが予想されます。電気エンジニアも同様に増加傾向にあり、機械エンジニアは前年比ほぼ横ばいで、引き合いは依然として強い傾向にあります。 若手~中堅層の引き合いが増加 プログラミングなどシステム周りを担える人材、特に30~45歳の若手~中堅層への引き合いが強まっています。ロボット開発、アルゴリズム開発などの経験を持
もっと読む経理・会計 金融サービス 2018年はフィンテック事業会社の採用が急増しました。仮想通貨、ファンドなど金融ビジネスに明るいことが評価され、多くの銀行出身者がフィンテック分野に転職しています。仮想通貨を巡ってはサイバー攻撃による流出の騒動を受けて、金融庁が規制を厳重化していくことが見込まれるため、各社は規制遵守に向けた体制強化に踏み切りました。仮想通貨大手では、監査人材、内部コントローラーを大量採用しており、この動きは2019年はさらに広がることが予想されます。新興・成長分野のため経験・知識に富んだ即戦力人材を求める一方で、経営陣が比較的若いことやテクノロジーへの精通度といった都合などから年齢層
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