転職では新しい環境に身をおくことになるので、慣れるまでは多少のストレスをともないます。ミドル層の転職者の場合、過去にも転職を何度か経験した人が多いため、耐性がついていることもあり違和感なく新天地に挑めているようです。
20~30代前半の転職者の場合は2社目、3社目の人がほとんど。キャリアアップを図りたい、あるいはよりやりがいのある仕事に就きたいと思って転職し、希望していた企業で働けることになったとしても、職場環境の変化によるストレスは意外に大きく、前職との違いに戸惑うなど、ストレスに悩んでしまうこともあり、ひどい場合には体調を崩す可能性もあります。
第2新卒の転職では、スキルと理想の仕事とのミスマッチが原因で転職先が思うように決まらないと、転職活動中にストレスを感じてしまうことも。
転職活動中に感じるストレス。転職後の仕事を通じて溜まってしまうストレス。ここでは、それぞれのストレス要因を洗い出し、自分のストレスとのつきあい方と解消法をご紹介します。
まずは転職活動中に感じてしまうストレスとの向き合い方を考えてみましょう。「なかなか転職が決まらない」といった焦りや「現職が嫌で早く逃げたい」といったネガティブな思いは面接官にも感じ取られてしまいます。次の仕事に就くことが転職のゴールではありません。転職は長期的なキャリア形成での一歩一歩のステップです。転職活動で行き詰まったら、まずは自身のキャリアプランを見返してみましょう。目先の転職だけでなくキャリアプラン上のゴールに向かうのに足りていないスキル&経験を洗い出してみてください。足りていないスキルは仕事帰りに講座などで学ぶのか、それとも現職/転職先で仕事を通じて体得するのかもイメージしてみましょう。転職が決まらない原因が面接の準備不足にあるのか、スキル・経験不足にあるのか、それとも企業・面接官との相性が良くなかったのかを自分で分析するためにもキャリアプランは役立ちます。キャリアプランを15分で書く方法 を参考に確認してみましょう。面接の準備・当日の対応に不足があったと感じたら、面接パーフェクトガイドを読んで次回に備えましょう。
次に、転職後の仕事を通じて溜まってしまうストレスの要因を考えてみましょう。
ロバート・ウォルターズが日本国内で働く会社員を対象にストレスマネジメント調査を実施した結果、回答者445人のうち80%が職場でストレスを感じていると回答しました。ストレス要因の1位は「職場の雰囲気」。続いて2位「仕事内容」、3位「働き甲斐がないこと」への支持が多く寄せられました。年齢別に見てみると25~34歳では「ワークライフバランスの乱れ」をストレス要因に挙げる回答者(43.1%)が最も多かったのに対し、「ワークライフバランスの乱れ」へのストレス意識は年齢が上がるごとに下がっていることが分かりました(35~44歳33.3%、45~54歳26.0%、55歳以上13.5%)。反対に年齢が上がるごとに「働き甲斐がないこと」、「仕事の内容」がストレス要因に占める割合が大きくなりました。リーマンショック、震災など日本経済が大きな転機を迎えた時期に社会人となったミレニアル世代は仕事とプライベートのバランスを重視し、バブル最盛期に入社したりと働くことに新たな価値を見出してきた上司世代には価値観のギャップがあるのかもしれません。
ストレスマネジメント バイリンガル会社員はオン/オフの切り替えを重要視
やっている仕事が前職とほぼ変わらなくても、転職すると職場環境はがらりと変わり、心身に影響をもたらすことがあります。まず、共に仕事をする同僚や上司が変わります。その人の仕事におけるやり方はもちろん、趣味や雑談をする上でのタブーなどもすべて把握しなければなりません。もう一度人間関係を築き上げていくということだけでも大変なストレスになります。また、オフィスにある電話機やコピー機などの使い方、会議室の使い方のルールなど今までと違うものに対する小さな違和感も積み重なると大きなストレスにつながっていくでしょう。
職場が変わったばかりで特に大きな仕事もしていないのに疲れがひどいとき、その原因は環境の変化によるストレスも関係している可能性があることを自覚しておきましょう。
「勤務先(会社側)が進めるストレス対策は?」の問いには1位「特にない」、2位「ワークライフバランス推進」、3位「コミュニケーションを円滑にするための風土づくり」との回答が並び、ストレス要因1位の「職場の雰囲気」と、若手層を中心にストレスに感じる人の多かった「ワークライフスタイルの乱れ」には対策がとられている会社が一定数あるようです。
転職で新しい環境に身をおいて間もないうちは、特に職場の雰囲気、仕事で要求されるパフォーマンスの基準では前職との違いが心身に与えるストレスは決して小さくありません。新しい職場の企業風土が「自分には合わない」と感じても1年、2年と続けていくうちに成果が出せるようになり、その成果が順当な評価を受けるうちに、「居心地がいい」と感じはじめる人もいます。
新しい職場に慣れるために、はじめの数ヶ月は以下4つのヒントもぜひ活かしてみてください。
ここで注目したいのは「仕事内容」が原因のストレスです。入社後に業務に着手してから仕事内容への理解が深まり「こんなつもりじゃなかった」となれば、大きなストレスになってしまいます。一番の対策は、転職前に手を打つこと。面接の場で聞きづらければ、転職サポートにあたるキャリアコンサルタントを通じて選考プロセス中に十分にすり合わせておきましょう。上司との間で認識違いがある場合も。4つをヒントに前向きに取り組んでみても違和感が強くなるような場合は、キャリアコンサルタントにも相談してみましょう。
せっかく希望する企業に転職できたのにストレスが原因で「辞めたい」という事態になってはもったいないことです。そうならないためにオフィスで実践できるストレス解消法を幾つか紹介しましょう。
糖分を取ってリラックスするという方法があります。仕事に限らずいらいらしていたときに甘いものを食べて気持ちが落ち着いた経験はないでしょうか。糖分を取るとストレスが解消されるというのは気のせいではないことが科学的にも証明されています。
ランチに好物を食べるというのも良い方法です。忙しいからといってランチも食べず休憩もせずに働き続けていては疲れがたまり、逆に仕事の効率を下げることにもなりかねません。同僚達と仕事以外の話題で雑談でもしながら食事をし、脳と体を休ませましょう。その際、好物を食べるようにするとストレス解消にもつながります。午前中は好物を楽しみに仕事を頑張れますし、好きなものを食べた満足感と共に午後からの仕事に向かえるからです。
仕事が一段落したときなどに軽い運動をすることもストレス解消になります。特にデスクワークで同じ姿勢を続けていると血行が悪くなって肩凝りや腰痛などの原因となりがちです。そんなときは、数分間のストレッチをするだけでも血行が良くなります。また、運動をすることによってすっきりとした気分になれ、心身ともにリフレッシュして次の仕事に取りかかれるでしょう。
仕事が終わった後や休日など、自宅でできるストレス解消法も幾つか紹介します。
まず、体を動かして運動することは、前述のようにリフレッシュ効果が得られるので良い方法です。感動的な泣ける映画を観るのも、おすすめです。泣くということは自分の中に抑えていた感情を解放するきっかけになると言われています。嫌なことがあったら感動的な作品で泣いて発散するのもいいでしょう。
休日や仕事終わりに、会社の人ではなく、友人と食事をするのもひとつの方法です。会社の人と食事をすると気をつかってしまう場合は友人と食事を楽しむ、出かけ、嫌なことを吐き出してみるとリフレッシュでき、スッキリした気持ちで仕事に取り掛かることが出来ます。
また、紙に思っていることを書いて破ってしまうというのも有効な手段です。日記をつけている人は分かるかもしれませんが思っていることを文字にしてみると不思議と気持ちがすっきりするものです。不満に感じていることがあれば思い切り紙に書き出して、さらにそれを破ってしまえばすっきりするでしょう。他には、入浴時に湯船にゆっくり浸かることも手軽にできるストレス解消法です。温かい湯に浸かることで血行が促進され、浮力や水圧によるマッサージ効果で疲労の回復も早まります。
転職は思っているよりストレスがたまるものです。自分にあった解消方法を習慣として取り入れ、仕事を充実させていきましょう。
前出のストレスマネジメントで実際に効果を感じている「ストレス解消法」を質問したところ、1位「スポーツ・レジャー・趣味」、2位「休息・睡眠」、3位「パートナー・家族と過ごす」という結果に。オン/オフを切り替えて、運動や趣味に没頭するなど「仕事を忘れる」ことでストレス解消を図っている人が多いようです。ストレス要因となっている問題を根本的に解決するための対策は大切ですが、それだけでは息が詰まって長続きしないというのも本音。週末・退社後はオン/オフを切り替えてリフレッシュしながら新しい環境に慣れるのがよさそうです。
海外から日本への帰国が決まったら、日本での新たな生活に向けて準備を進める必要があります。そんな引っ越しを控えている方のために、スムーズに準備を進めるためのタイムラインに沿った帰国ガイドをご用意しました。 帰国前の準備から帰国後の手続き、生活インフラの手配、ご家族がいる方に向けた幼稚園・保育園・学校探しや入学手続き、日本での仕事開始に向けた準備など、押さえておくべき要点をまとめています。 日本での新たな生活をスタートに向けて、さっそく準備を始めましょう。 ガイドへのアクセスはこちら *ロバート・ウォルターズでは海外から日本へ帰国して働くことを検討している方へキャリアサポートをしています。 海外か
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