販売職の職務経歴書の書き方見本とフォーマット
販売職は商品を販売するだけではなく、在庫の管理、接客などサービス業としての側面もあるため、求められる能力が多い職業です。
販売職で内定を得るためには他の候補者との差別化をはかることが重要です。今回は販売職への転職を希望している方に向けて、職務経歴書の書き方や自己PRの仕方を解説していきます。
職務経歴書のテンプレート
職務経歴書はインターネットからフォーマットをダウンロードし、パソコンで作成することが可能です。
もちろん、書店や文具店でも購入することができますが、手書きになってしまうため、職歴が多い方はパソコンで作成したほうがいいでしょう。
また企業によっては手書きを指定されることもあるかとは思いますが、今ではパソコンで職務経歴書を作成することがスタンダードとなっていますので、特に指定がない場合は転職エージェントに聞き、判断を仰ぐといいでしょう。
販売職への転職用職務経歴書の書き方
職務経歴書は自身の職業経験やスキル、特技などを記載し、「実際にどのような経験をし何ができるのか?」を具体的にアピールする書類です。
採用担当者は、履歴書だけではわからない細かなスキルやこれまでの経験が、どう販売職に活かせるのかという部分をチェックします。ただ職務経歴を羅列するだけの職務経歴書はアピールポイントがなく、他の候補者との差別化ができないため、企業側には魅力的に映らないでしょう。
販売職の中でもさらに職種(ポジション)・業界に特化した職務経歴書を作成しよう
職務経歴書は自身の職歴やスキルを記したものとなりますが、同じ販売職であっても業界やポジションに合わせて自己PRを変えることで、同じ職務経歴書でもアピール部分を変えることができます。
例えば現在も事務の仕事をしており、転職希望先が同じ事務職で、数字のレポートが主な業務であれば「これまで一貫して事務の仕事に携わってきたため、数字の扱いや営業向け資料作成には自身があります。また職場での丁寧なコミュニケーションを常に心がけていました。」といったレポート・資料作成をアピールする職務経歴書を作成することになるでしょう。
一方、販売職にフォーカスをあてた場合アピールするポイントは全く異なり、これまでの販売実績はもちろんコミュニケーション能力、リピート客数、顧客満足度の実績といった内容になります。また弊社が調査した販売職の採用トレンドによると、統合型リゾート実施法(カジノ法案)の成立を受けて、IR施設および周辺の商業施設開発の計画が進めば、外国人客の応対を担えるバイリンガルの販売員の採用活動も増えることが予想されています。英語のスキルを求められている場合は、言語を使った仕事や資格などをアピールすることも大切でしょう。
販売職の転職用職務経歴書のポイント
販売職への転職を希職するうえでの職務経歴書において大事なポイントは下記です。
- 売上と顧客満足度
- 各販売企業・競合の知識
- PCスキル
- 語学力
- 転職、退職理由
上から2つは販売職特有のアピール部分、それ以外は社会人スキルや転職理由としてアピールしなければいけないポイントとなってきます。
売上と顧客満足度を得られているかどうか
販売職の企業を応募する際に採用担当者が注目して見ているのは「売上を上げられる人物かどうか」という点でしょう。例えばどれくらいの売上を達成したのか、これまでの販売実績を数字で記載することで、具体的にアピールすることができます。
また直接顧客と接するからこそ、顧客満足度やVIPなどの重要顧客との接客経験があるのかといった点もアピールポイントにつながります。
各販売企業・競合の知識があるか
販売職ではただ商品のPRをすれば良いというわけではありません。自社だけの商品であればよいですが、他社の商品と競合しながら商品を販売していくことも多いはずです。その場合に必要になるのが他社を含めた商品の知識です。応募した企業の商品と競合会社の商品知識は頭にいれておく必要があります。
例えばファッション業界の場合、ファッショントレンドを理解できているのかといった点も重要なポイントとなるでしょう。
PCスキル
販売職でも販売データ分析や売り上げ管理、在庫管理などを求められるため、PCスキルは重要です。業務効率化を図るにはPCスキルは必須ですので、ある程度は使える必要があります。特にword、excelは非常に良く使われるので、問題なく使いこなせるようであれば職務経歴書に記載しましょう。
語学力
販売職でも海外からの顧客が増えているため、日本語以外の語学を話せることは販売職への転職においてプラスの要素となります。英語であればTOEIC等の点数を記載するほか、留学経験があれば語学力をアピールすることができます。
また中国語など英語以外の言語も使うことができる場合、職務経歴書に記載しておきましょう。
転職・退職理由の記載
短期間での退職・転職の回数が多い場合、ネガティブな要素と捉えられる可能性はゼロではありません。ただ職務経歴書に「退職理由」「転職理由」は注意して記載した方が良いでしょう。また退職理由はなるべくポジティブな言葉を選んだ方が安全です。
どのように記載すべきか迷う場合は、転職エージェントに相談し、転職エージェントから直接応募先企業へ説明してもらうことで職務経歴書に退職理由を記載しないという対策もすることができます。
販売職の転職用職務経歴書の例文(フォーマット)
職務要約
職務要約は職務経歴書における最初のパートであり、必ず採用担当者が目にする部分です。
販売業界は人気の業界のため、採用担当者は非常に多くの職務経歴書に目を通すことになります。見にくい、内容がまとまっていない職務要約は職務経歴書全体を読まれることなく、見送られるかもしれません。そのため、いかに応募求人に合致しているか、他の候補者と差別化できるかといった採用担当者の目を引く職務要約を作れるかが重要です。
職務要約は長く書きすぎず、2〜3行に収めたほうがいいでしょう。ただどの部分を職務要約でアピールすべきかは応募する求人によりますので、転職エージェントと相談しながら決めていくといいでしょう。
職務要約の例文
|
職務経歴
職務経歴では担当していた業務内容を記載します。会社規模や職務要約では書ききることができなかったこれまでの実績など数字を用いることで具体的に記載し、他の候補者との差別化をしましょう。
職務経歴の例文・株式会社○○○○(20○○年4月~現在) 所属歴:新人研修後、○○店に販売員として配属(○○○○年4月~現在) 担当業務
|
資格
保有している資格はなるべく全て記載しましょう。販売職においてはポジションによっては下記の資格を求められることがあります。応募した求人に取得必須の資格があり、まだ取得していない場合は転職エージェントにまずは相談し、アドバイスをもらいましょう。取得予定日を職務経歴書に書くべきか、それとも重視されていないため記載しなくていいのか等アドバイスをもらうことができます。
- 販売士
- ファッション販売能力検定
- ファッションビジネス能力検定
- カラーコーディネーター
- 接客サービスマナー検定
- TOEIC
- 実用英語技能検定試験
- 日商簿記検定
- 秘書検定
資格の例文
|
技能・特技
ExcelやWordなど、販売職に活かせるPCスキルは記載しましょう。もしそういったスキルがない場合は、特技としてコミュニケーションスキルについて言及してもいいでしょう。たとえば「初対面でも人見知りせず誰とでも打ち解けられる」、「みんなの意見をまとめるのが得意」など、販売職に活かせるコミュニケーションスキルを具体的に記載しましょう。
技能の例文Word、Excelともに基本操作が可能です。従業員のシフトや在庫管理はExcelで行っていたため、数式の入力等は問題なく行うことができます。 |
特技の例文私の特技は持ち前のコミュニケーション能力の高さでお客様との信頼関係を結ぶことです。前職の店舗には老若男女問わず様々なお客様が来店されますので、相手に合わせた話題選びや言葉遣いをすることで、どんな方とでも打ち解けられるように意識していました。顧客満足度も全店舗平均を大きく上回り、店舗内アンケートの顧客満足度では1位を獲得したこともあります。 |
販売職の職務経歴書自己PRの例文(見本フォーマット)
販売職の職務経歴書に記載する自己PRでは、3つのポイントを押さえましょう。
- コミュニケーション能力
- これまでの販売実績
- マネジメント能力
お客様対応といったコミュニケーション能力
販売職でのコミュニケーション能力はお客様対応を行うことからわかるように、必須のスキルです。
販売の仕事はただ単に販売だけをこなす仕事ではなく、相手が望むニーズをしっかり満たす必要があり、「商品に対して納得いくまで説明をすること」や「商品を販売した後の質問に真摯に回答すること」といった対応が必要となってきます。そのような細かい配慮がリピーターの獲得につながり、商品の売れ行きに直結するため、お客様対応の経験は重要視されています。
また外国語での対応やVIP対応もアピールポイントにつながります。
コミュニケーション能力をアピールするときは主に以下を考慮して記載するといいでしょう。
- 聴く力
- 伝える力
- 人の気持ちを汲み取る力
販売実績
販売職で採用されるうえで強力な要素となるのが、今までの販売実績です。販売職は販売数がそのまま売り上げに直結する重要な職種です。具体的にいくら売り上げたか、それが昨年対比どうだったのか、周りの人と比べてどうだったのか等を数字で記載すると採用担当に対してアピールがしやすいです。
マネジメント能力
販売能力と共に重要な能力が「マネジメント能力」です。販売の現場では、プレーヤーとしての実績を積んだ後、プレーヤーをマネジメントする立場になります。そのため人をマネジメントした経験があるのであれば、更に採用担当者からのプラスの評価を受けることができるでしょう。
しかし応募した職種がマネジメント職でないにも関わらず、マネジメント経験を中心にアピールしても企業側には魅力的にみえないかもしれません。その場合にはまずは販売実績をアピールし、補足としてマネジメント経験もあることを記載しておくといいでしょう。あくまでも企業側の欲しい人材を確認し、それに応じてアピールすることが重要です。
販売職転職向け自己PR例文
前職では女性向けの安価な雑貨や文房の販売にあたっており、安価な商品だからこそ、丁寧な接客を自身のスローガンとして常に心がけていました。結果として入社3年間毎月の売上目標を達成し、同時期入社した販売スタッフの1.5倍を毎月売り上げていました。また販売だけでなく、販売スタッフのマネジメントも一年間務めておりました。 |
販売職未経験の場合は自己PRで何を記載すべきか
販売職が未経験の場合、自己PRに困る方もいると思いますが、自己PRは可能です。
これまでの経験・スキルを最大限にアピール
販売の実務経験がなくても、これまでの業務経験のスキルを十分アピールすることができます。仮にこれまでの経験が事務の仕事がメインであれば、以下のような経験がアピールポイントとして考えられます。
- 数字の管理
- 社内(管理職)、社外との丁寧なコミュニケーション
最も大切なことは、「これまで身に付けた能力をいかに販売職で発揮できるか」という点です。ただ販売職未経験だとどう自己PRし、販売経験者の人達よりも魅力的な職務経歴書を記載できるのか、自分で導き出すのは困難です。そのような時こそ、転職のプロである転職エージェントを使い、アドバイスをもらうことが大切です。
販売職未経験者の自己PR例文前職の一般事務では通常の業務内容を丁寧に対応することに加え、社内・社外でのやりとりにおいて常に相手を第一に考えた円滑なコミュニケーションを心がけてきました。また社内の数字管理も2年以上担当し、営業成績の数字更新をミスなく行っておりました。販売職においてもこのようなスキルを発揮できると考えています。 販売職の実務経験はありませんが、入社後はスキルや知識を吸収し、少しでも早く即戦力になれるよう努力します。 |
関連コンテンツ
すべて見るビジネス環境が急速に変化する中、キャリアも進化する必要があります。今は転職を考えていないかもしれませんが、あなたのスキルや経験を最大限に活かすチャンスを逃していませんか?転職は、キャリアアップや新しい刺激、柔軟な働き方を手に入れるための一つの道です。そして、忙しいビジネスパーソンでも、転職エージェントを活用することで効率的かつ戦略的にキャリアを進めることができます。 キャリアの未来を考えるとき、可能性を広げる選択肢の一つとして、ぜひ転職を視野に入れてみませんか? 現代のビジネス環境は急速に変化しています。テクノロジーの進化、グローバルな競争、リモートワークの普及など、多くの要因が企業と個人のキ
もっと読む海外から日本への帰国が決まったら、日本での新たな生活に向けて準備を進める必要があります。そんな引っ越しを控えている方のために、スムーズに準備を進めるためのタイムラインに沿った帰国ガイドをご用意しました。 帰国前の準備から帰国後の手続き、生活インフラの手配、ご家族がいる方に向けた幼稚園・保育園・学校探しや入学手続き、日本での仕事開始に向けた準備など、押さえておくべき要点をまとめています。 日本での新たな生活をスタートに向けて、さっそく準備を始めましょう。 ガイドへのアクセスはこちら *ロバート・ウォルターズでは海外から日本へ帰国して働くことを検討している方へキャリアサポートをしています。 海外か
もっと読むグローバリゼーションというメガトレンドに取り残されないためにはどんな力を身につけなくてはならないのか。上司層に共通するこの課題のヒントとして、トップリーダーの資質と求められる3つの「リーダーシップスキル」を紹介します。 トップリーダーになるために必要な資質とは リーダーは「Lead」からきているように、人を導く、指導者であることが求められます。リーダーシップという言葉があるように、職場の部下から信頼を得られるリーダーになるためにはいくつか必要な資質があります。 トップリーダーに共通しているリーダーの資質を紹介します。 1. 意思決定を自分ですることができる 一番基本的であり重要な役割になります
もっと読む