優秀な人材を採用するため、「エグゼクティブサーチ」を利用する企業が増えています。エグゼクティブサーチとは、企業の経営幹部など重要なポジションを担える人材をピンポイントで探し出す採用の手法のこと。今回は、エグゼクティブサーチが適している採用の目的や、エグゼクティブサーチの特徴、一般的な人材紹介との違いなどを解説します。
エグゼクティブサーチとは、企業の経営に関わる経営幹部職(エグゼクティブレベル、「C-Level」人材)を採用する際に用いられる手法の一つで、優秀な人材をピンポイントで探し出す採用手法です。また、法務・会計などの高度な専門スキルを有したスペシャリスト人材を見つける際にも使われています。
もともとは外資系企業で用いられていた採用手法でしたが、グローバル化やデジタル化、人材の流動化が進んだことなどを背景に、より優秀な人材を採用するため日系企業でも活用が進められています。
エグゼクティブサーチファームとは、クライアントから依頼を受けて条件に合う人材を探し出す人材紹介会社を指します。ここでは、2種類のエグゼクティブサーチファームについてと、実際エグゼクティブサーチファームが候補者をサーチする際のチーム編成を紹介します。
エグゼクティブサーチファームは、リテイナー型とコンティンジェンシー型の2種類があります。
リテイナー型 | リテイナー型は、手数料が前払いされた上で、リサーチやコンサルティングを開始します。経営幹部職を採用するときは、採用成立までに相当のコストがかかるため、前払い型の契約とするのが一般的です。さらに、契約が成立した際には、採用ポジションの年収の数十%程度の手数料を支払う場合もあります。 |
コンティンジェンシー型 | コンティンジェンシー型は、採用が決定した段階で報酬が発生する、成果報酬型の契約です。コンティンジェンシー型は、経営幹部職以外のミドル級のマネジメント層や実務者層の採用にも利用されます。 |
エグゼクティブサーチの目的は、高いレベルの実績や、その他様々な要素の慎重な検討が必要な重要ポジションに対し、最適な人材をピンポイントで採用することです。
エグゼクティブサーチは、具体的には以下のようなケースに適しています。
業績に直結するトップマネジメント層のポジションには、豊富な経験や知識、スキルのみならず、組織やキーパーソンとの相性も踏まえた上で人材を選ぶ必要があります。転職市場に顕在化している人材は経験やスキルなどに幅があるほか、相性や細かい部分を判断するための情報量が足りません。そのため、最適な人材を見つけ出すのが困難です。そこで、自社で最適な人材を探し出せない場合にエグゼクティブサーチが利用されます。
エグゼクティブサーチは、通常の人材紹介とは異なる方法で人材へアプローチするため、企業の求める限定的な人材を採用できる確度が比較的高いです。エグゼクティブサーチの特長を3つに分けて詳しくご説明します。
エグゼクティブサーチでは、独自の業界データベースや紹介ネットワーク(リファラル・ネットワーク)を活用し、候補者本人の転職活動の有無にかかわらず人材を探します。そのため、通常の人材紹介を利用した場合には出会えない優秀な人材にアプローチできる可能性が高いのが特徴です。
転職活動をしていない人材であっても、高い交渉力・カウンセリング力で採用につなげます。具体的には、候補者にクライアント企業の魅力や採用ポジションが必要とされている背景などをしっかりと伝え、候補者との関係を構築していきます。
経営層には、多くの項目を満たす限定的な人材が求められるため、採用難易度が高いケースがほとんどです。エグゼクティブサーチをサービスとして提供する人材紹介会社は、そういった人材を的確に見抜き、採用につなげていきます。
具体的には、ヒアリングを通じてクライアント企業の採用方針を明確にしながら、候補者の性質を多角的に見て適性を見極めていきます。そのため、一般的な人材紹介サービスを利用するよりも、高い確度でC-level人材の採用を進められます。
採用において重要なのは、双方の期待値のミスマッチを防ぐことです。エグゼクティブサーチでは、通常、15〜20人の候補者と人材紹介会社が面接し、5人程度の候補者に絞り込みます。最終候補者リストには、各候補者の関連する経験、長所、短所などの詳細を記載してクライアント企業に提出します。そのように、人材マッチングのプロが揃えた必要な情報の詳細を確認しつつ採用を進められるため、採用後のミスマッチの可能性が低くなります。
エグゼクティブサーチ | 一般的な人材紹介 | |
人材発掘方法 | 人材紹介会社が人材を探しに行く (ヘッドハンティング) |
求職者が人材会社に自分から登録しに行く |
ターゲット層 | C-Level人材 | 実務人材 |
情報源 |
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一般的な人材紹介では、求職者が登録した情報、つまり、人材会社が受け身で得た情報の中から人材を探します。それに対しエグゼクティブサーチでは、人材会社自らが独自の情報網から、人材を探しに行くヘッドハンティングであることが大きな違いです。
そのため、エグゼクティブサーチは、クライアントが求める人材像に近い層に的を絞って探すことが可能です。また、一般的な人材紹介では出会うのが難しい人材や求職活動をしていない人材にもアプローチできます。例えば、現職で活躍する有能な人材であったとしても、丁寧にアプローチすることで、自社への参画や移籍に結び付けられることが大きな特長です。
この特長から、エグゼクティブサーチは、採用コストをかけるべきC-Level(CEO、COO、CFOなどの経営幹部職、エグゼクティブレベルの職)の人材やその他のハイレベルな人材の採用で利用されます。
一般的なエグゼクティブサーチの費用 |
総費用=成約手数料 + 調査・コンサルティング料 |
エグゼクティブサーチの費用は、成約手数料(第一種サービス手数料)と調査・コンサルティング料(第二種サービス手数料)の合計になるのが一般的です。
紹介が成立した際に、月額賃金や年収をベースに手数料が確定する費用です。通常の人材紹介サービスの多くは、この成約手数料がかかります。
人材調査やコンサルティングを行う際に発生する費用です。紹介成立後に発生する「成功報酬」の場合もありますが、成立の有無にかかわらず着手金(リテイナーフィー)が発生するのが一般的といえます。
当社のエグゼクティブ・サーチはプレミアムサービスとして、専門のリクルートメントチームと専用のソーシングセンターのリソースをフルに活用し、業界内のマーケットマッピングとターゲットとなる候補者のヘッドハントを行います。エグゼクティブ・サーチのためにヘッドハンティングされた候補者を独占的にご紹介します。
日本市場に特化した長年の経験と専門知識、ネットワークを持つキャリアコンサルタントがチームを率います。チーム制を採用することで企業へ最適な候補者をより早くご紹介することが可能です。スキルや経験のチェックに加え、業務内容への理解を確認するため、コンピテンシーベース(能力ベース)インタビューの機会を設けています。また、プレミアムサービスの一環として、候補者のリファレンスチェックも行います。
また、ロバート・ウォルターズの採用プロセスでは、面接のたびにクライアント企業と候補者の双方にフィードバックを行います。クライアント企業が候補者の採用を決定した後は、最初の段階で双方にお互いが期待することを伝え、交渉に全面的に参加します。加えて、業界に精通した豊富な経験と長年の実績により、企業・候補者双方に最適なマッチングを実現できます。
ロバート・ウォルターズは、クライアント企業と候補者双方が満足いく結果となるよう、採用プロセスにおいてコンサルティングを重視、クライアント企業ごとのオーダーメイドアプローチを行っています。 企業側にとっては、限られた時間の中で組織全体の成功に欠かせない適任者を採用することが不可欠です。そのため、選考プロセスは非常に厳格なものでなければなりません。ロバート・ウォルターズでは、クライアント企業のご要望と期間に応じて、複数のアプローチによるソーシング、事前選考、評価からなるオーダーメイドの採用計画を策定しています。
採用プロセスでは、面接のたびにクライアント企業と候補者の双方にフィードバックを行います。クライアント企業が候補者の採用を決定した後は、最初の段階で双方に期待することを伝え、交渉に全面的に参加します。
ロバート・ウォルターズを「エグゼクティブサーチ」のパートナーとしてご利用いただくメリットは数多くあります。上記のテクニックに加え、人材紹介会社としての業界に精通した豊富な経験と長年の実績により、クライアント企業が探している「エグゼクティブ」に最適な人材を見つけることができるのです。
ロバート・ウォルターズでは、強固で永続的な関係構築能力に誇りを持っています。クライアント企業や候補者の皆様と長期的な信頼関係を築くことをお約束し、どこにも負けないサービスを提供することを信条としています。20年以上にわたって築き上げてきた強力なネットワークにより、クライアント企業のニーズに合った優秀な「エグゼクティブ」レベルの候補者を紹介することができます。お客様のご要望を理解することを最重要視し、お客様のビジネスの延長線上で、採用目標を達成するために最適な方法で人材を紹介し続けています。
私たちは、コンサルティングを重視した厳選された「エグゼクティブサーチ」を採用しています。お客様のビジネスを詳細に理解するために時間をかけ、要件に合わせたソリューションを提供します。私たちの成功は、熱心さと柔軟性、お客様の声に耳を傾け、そしてニーズに合わせてアプローチを変えるということから生まれました。ロバート・ウォルターズは、グローバルなネットワークを活用し、従来の「エグゼクティブサーチ」の方法にはとらわれないことに挑戦することで、高い評価を得ています。
ロバート・ウォルターズは、業界に精通し転職市場に出てこない情報、有能なグローバル人材の確保、そして必要に応じての求人広告(クライアント企業の希望に応じて社名公表、または匿名)を含む、3段階の統合的アプローチが強みです。まず候補者となる方には、必要なスキル、経験、属性を確認するとともに、仕事に対しての興味、仕事への熱意、転職自体の可否、仕事内容への理解を確認するため、構造的なインタビューの機会を設け、候補者の方を徹底的に審査します。このインタビューにより、最適な人材、かつ職務に熱意のある人材を紹介することができます。
従来のエグゼクティブ・ファームがプロジェクトベースで候補者を探すのとは異なり、私たちは常に市場で優秀な人材を発掘し、ヘッドハントしているため、クライアントに適した候補者をより早く紹介することを保証しています。マーケットマッピングに加え、最新のテクノロジーを活用し、データベースに登録された候補者と長期的なコンタクトを取っています。このアプローチにより、通常競合他社では数週間を要する候補者リストの作成を、当社は数日以内に作成することができます。また、連絡を取った候補者の進捗状況を定期的に報告することで、クライアントは常に最新の採用情報を入手できます。
ロバート・ウォルターズでは、卓越したサービスの質と高い競争力のある料金を維持しながら、複数の方法によるタレントサーチアプローチにより、従来の人材紹介会社よりもはるかに迅速に対応することができます。
ヘッドハンティングは、ロバート・ウォルターズの最大の強みのひとつです。転職市場には出てこないような優秀な候補者を紹介できるよう、複数のソーシング方法を組み合わせています。「エグゼクティブ」ポジションに相応しい人材を、業界に精通した経験豊富な採用コンサルタントが見つけ出します。専門のリクルートメントチームとタレントソーシングをフルに活用して、業界内でターゲットとなる候補者をヘッドハンティングします。
ロバート・ウォルターズのコンサルタントは各業界のスペシャリストであり、業界に精通した紹介ネットワークを持っています。これにより、コンサルタントは、ヘッドハントの対象となる業界を把握するのに役立つ紹介や情報を得ることができます。また、既存のネットワークや専用のソーシング・センターを通じて、人材プールのキーパーソンを特定するための人材および市場のマッピング・サービスも提供しています。
ロバート・ウォルターズは、世界最大級の日英バイリンガル人材のデータベースを持っています。ロバート・ウォルターズのデータベースの基盤となっているのは、日本におけるロバート・ウォルターズの規模と長年の実績です。ロバート・ウォルターズはデータの完全性を重視しており、最高レベルの機密性とプライバシー基準を満たすことを保証します。また、「エグゼクティブサーチ」に適格な候補者をすべて迅速に特定するために、継続的なスタッフトレーニングを行っています。
ロバート・ウォルターズではヘッドハンターとリサーチャーはもちろん、業界・部門ごとに専門チームがあり、最適な候補者をより早くご紹介します。
業界 | 部門 |
消費財・小売 | 経理・財務 |
デジタル | 臨床・薬事・品質 |
エネルギー・インフラ | エンジニアリング |
金融 | 人事 |
ヘルスケア | 法務・コンプライアンス&リスク |
ホスピタリティ | 営業&マーケティング |
産業・化学 | サプライチェーン・物流・ロジスティクス |
IT | テクノロジー |
1. | 採用ポジションの人材要件の明確化 - 募集要項の確認、案件詳細の確認、戦略とスケジュールの決定 |
2. | データベース検索、ヘッドハンティング、リファーラル紹介 |
3. | ロバート・ウォルターズのエグゼクティブサーチチームによるスクリーニング、候補者との面談を設定 |
4. | 候補者選考、候補者のレビュー、推薦理由の作成 |
5. | 候補者リストの提示 |
6. | 貴社による候補者面談、面接後の両社ヒアリング |
7. | 貴社の面談で、希望する候補者の決定。オファー詳細の協議 |
8. | リファレンスチェック |
9. | 候補者へのオファー |
10. | 候補者がオファーを承諾 |
エグゼクティブサーチは、企業の経営に関わる経営幹部職やスペシャリストを採用する際に用いられる手法の一つです。一般の人材紹介とは違い、採用難易度の高いポジションの人材採用を的確に進められたり、職市場にいない人材を採用したりできるという特長があり、日本でも活用が進んでいることをご紹介しました。
エグゼクティブサーチサービスの利用にお悩みの場合は、日本国内で1000件以上のエグゼクティブポジションの採用をするなど、長年にわたる多くの実績を持つロバート・ウォルターズへ、ぜひご相談ください。グローバルなネットワークと実績で培われたノウハウにより、ポジションに最適な人材を探し出します。
製造 自動車 自動運転、コネクテッドカーなど技術の進化が期待される自動車分野では、コンポーネント/テストを担うソフトウェアエンジニア、電気エンジニアの採用が活発で、当社で扱う求人数、採用成立件数ともに当社開業以来最高の水準に達しています。2018年は自動車関連メーカーの多くが自社に開発担当者を据えはじめ、同時にサプライヤーが完成車メーカーにオンサイトエンジニアを常駐させる動きも広がっています。また大手メーカー各社がサプライヤーの見直しを進めたことにより1次サプライヤーでは営業体制を強化する動きが見られ、営業スペシャリスト、新規開拓(ビジネスデベロップメント)スペシャリストの採用が増えています。
もっと読むバイリンガルの人材獲得スペシャリストの不足が続き、特にジュニアからミドルレベルの人材需要が高まりました。特にプロフェッショナルサービス、IT、ヘルスケア分野でこの傾向が強く、2017年も採用担当者不足が続くでしょう。 戦略的人事を担うHRBP(ヒューマンリソース・ビジネスパートナー)やゼネラリスト、ジュニアレベルの給与スペシャリスト、ミドルからシニアレベルの報酬・福利厚生マネージャーの求人が多く、2016年は転職者の給与水準が 5 ~15%上昇しました。 バイリンガルの人事プロフェッショナルの需要が強まるなか全ての専門分野で深刻な人材不足が発生しており、この傾向は 2017年も続くと予想されま
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