海外展開を進める日本の食品業界
食品大手は成長著しいASEAN地域へ活路を見出す
日本が長い年月をかけて培ってきた「低価格、高品質」を可能にする食品研究開発力を武器に、国内の需要の伸びに見切りをつけた食品企業が、海外市場へと進出を始めています。例えば、成長著しいASEANをはじめとする東南アジア地域、インドネシアやベトナムは若年層の人口が多いことで、今後の経済成長が期待されています。
インドネシアでは、キユーピーが新会社を設立しマヨネーズなどを2014年から生産・販売を開始しています。また、宮坂醸造はシンガポールの日系商社と合弁で味噌工場を設立、2013年初から稼働しており、将来はアセアン全域から中東までの輸出を見込んでいます。
ベトナムでは、亀田製菓が現地菓子製造会社と合弁でスナック菓子などの製造販売会社を設立、またサントリーがペプシコーラと資本提携し、ベトナムの飲料事業に本格参入しています。このように、事例をあげるときりがないほど、各社の海外進出は活発化しています。
現地語・現地の食文化に通じた人材に需要急増
食品はもともと地域性の高い産業です。しかし、食品業界にとって、少子高齢化に伴う人口減は、業界の縮小を意味します。そうした状況下で、各メーカーが海外進出を志向するのは当然の成り行きといえるでしょう。今はまだ進出の手がかりを探っているメーカーもこうした流れに追随することは間違いなく、業界全体のトレンドとなるでしょう。
グローバル化が進む中で必要とされるのが、進出国の事情に通じた人材です。例えば、営業職であれば英語に加えて、現地語が必要となる場面も多くあるでしょう。また、現地の食に対する文化の違いを認識する必要があります。例えばイスラム諸国などでは、宗教を通じて食は厳格化されており、一歩間違いを起こせば、現地進出を図る企業にとって取り返しのつかないダメージとなります。
開発職においても、現地の事情に通じた人材は大いに必要とされます。例えば、キユーピーやキッコーマンでは、アジアでの好みに合わせて、甘い風味の食品開発に力を入れています。現地の需要に合わせて商品を開発できるのは、日本流のきめ細かさといえるでしょう。このように、食品業界においてもグローバル化は進んでおり、現地の担当者とコミュニケーションをとりながら、それらに対応することのできる人材への需要が急速に高まっています。
あなたの将来のキャリアをプロに相談しませんか?
ロバート・ウォルターズのキャリアコンサルタントが、これまで多くの方々の転職を成功へ導いてきた実績と経験であなたに最適なキャリアアップと能力発揮のチャンスを提案いたします。
関連コンテンツ
すべて見る海外留学を通じて得られるスキルや経験は、キャリア形成にどのような影響を与えるのでしょうか? 今回は、ロバート・ウォルターズ・ジャパンで海外からの転職を支援しているAyako Shimizu(以下、Shimizu)と、EF(Education First)でセールス・ディレクターを務めるReina Araki(以下、Araki)さんが、海外経験を活かしたキャリア構築について語ります。 フル動画はページ下部でご覧いただけます。 インタビュー内容 Shimizu:皆さんこんにちは、ロバート・ウォルターズの清水です。本日は海外留学プログラムを提供しているEF社の荒木れいなさんに、「キャリアに活きる留学
もっと読むビジネス環境が急速に変化する中、キャリアも進化する必要があります。今は転職を考えていないかもしれませんが、あなたのスキルや経験を最大限に活かすチャンスを逃していませんか?転職は、キャリアアップや新しい刺激、柔軟な働き方を手に入れるための一つの道です。そして、忙しいビジネスパーソンでも、転職エージェントを活用することで効率的かつ戦略的にキャリアを進めることができます。 キャリアの未来を考えるとき、可能性を広げる選択肢の一つとして、ぜひ転職を視野に入れてみませんか? 現代のビジネス環境は急速に変化しています。テクノロジーの進化、グローバルな競争、リモートワークの普及など、多くの要因が企業と個人のキ
もっと読む海外から日本への帰国が決まったら、日本での新たな生活に向けて準備を進める必要があります。そんな引っ越しを控えている方のために、スムーズに準備を進めるためのタイムラインに沿った帰国ガイドをご用意しました。 帰国前の準備から帰国後の手続き、生活インフラの手配、ご家族がいる方に向けた幼稚園・保育園・学校探しや入学手続き、日本での仕事開始に向けた準備など、押さえておくべき要点をまとめています。 日本での新たな生活をスタートに向けて、さっそく準備を始めましょう。 ガイドへのアクセスはこちら *ロバート・ウォルターズでは海外から日本へ帰国して働くことを検討している方へキャリアサポートをしています。 海外か
もっと読む