労働力人口の減少やダイバーシティの観点、政府が掲げる女性活躍推進などを背景に、女性リーダー(管理職)の育成に力を入れる企業が増えています。
しかしながら、女性リーダーの数は増えてはいますが、男女比率五分五分には程遠いのが現状です。(調査結果)
女性管理職の登用は、国の方針のためだけではなく、今後、すべての社員が働きやすい環境作りにつながり、やりがいを持って仕事に取り組むための施策であると捉える必要もあるでしょう。
また、調査の中には、女性の管理職や役員が多い企業は他の企業に比べ業績が良くなっているというデータもあります。チームに多様性が生まれることで、ビジネスの成果が向上したと見られています。
この記事では企業が女性リーダーを育成し、女性の活躍を推進するためにできることをご紹介します。
弊社の調査結果でも示されているように、女性は大きなライフイベントを契機に仕事を辞めてしまう人が多くいることがわかっています。その中でも、実は「結婚・妊娠・出産後も仕事を継続したかった」と感じている人が少なくありません。
「在職年数を満たしていない」など、在職期間が原因で管理職への道が閉ざされるケースも多くあり、出産を機に一度退職する女性がかなりの割合で存在します。在職期間の短さはこの「一定の時期に退職してしまう」ということに原因があるようです。また、仕事は継続するもののリーダー・管理職としてのキャリア構築を断念するという人もいます。
弊社の調査では、約7割の女性会社員が「キャリアに関して相談できるような相手が必要」と回答しています。女性は一般的に共感力やコミュニケーション力が高いと言われますが、共感力やコミュニケーション力をより一層伸ばすために、相談やアドバイスが得られる環境を整えることが重要になってきます。
米国の企業ではそこからさらに一歩踏み込み、キャリア構築に実質的な影響力を行使するスポンサーシップにも注目が集まっています。スポンサーシップとは、社内人材を活用し若年者の成長を促進するメンター制度から、さらに踏み込んだキャリア形成の支援方法です。スポンサーは社内の実力者に自身がスポンサーする人材(スポンシー)を紹介する、成果につながりやすい仕事を与える、組織内外の批判から守るなど、スポンシーの能力や実績を証言・保証して、周囲を説得することが求められます。
例えば、高い能力があり、成長が見込まれる場合、上司がより良い仕事にアサインされるようにサポートしますが、その機会は男性社員よりも女性社員のほうが少ないという傾向もあるようです。もし企業内で明らかに不均衡があるような場合には、意識的に女性社員を注目度の高い仕事や意思決定者に引き合わせるようにすることが必要かもしれません。
前述の弊社の調査において、6割の会社員が「尊敬できる同性管理職の有無は、管理職になりたい気持ちに影響する」と回答。女性会社員は、「キャリアに関してアドバイスが必要」、さらに「尊敬できる同性管理職が必要」としつつも、尊敬のできる同性の管理職が近くにいる人は少ないことがわかっています。身近に女性の管理職がいて、話すことができる環境を作ることはロールモデルを見つける機会が増えるでしょう。
多様性が重視され多様化していく企業では、さまざまなタイプのリーダーやロールモデルが存在し、誰もがキャリアアップを目指しやすい環境が整っています。
「育児や介護に理解がある」企業は、出産なや介護に追われる社員にとって重要なポイントです。育児や介護をメインで行っている女性は多く、仕事は継続してもリーダー・管理職としてのキャリア構築を断念する場合もあります。
急な休みにも他の社員の協力や共感が得られるなど、働き続けやすい環境を整えることは、とても大事なことです。また、女性の活躍には男性の理解や行動も不可欠です。男性も女性と同様に、育児や介護に参加できる環境や社風を整えることが大切になるでしょう。そして、育児や介護を経験したことがない社員に対する教育も一助になるはずです。
女性管理職を増やす取り組みは、単に女性が能力を最大限に発揮するだけでなく、優秀な人材の確保や多様な人材を受け入れる土台となります。企業の風土を変え、これからの企業の存続の原動力になっていくと言えるでしょう。
人口の減少と高齢化により、多くの産業で労働力不足が進行している日本。 2023年の有効求人倍率は平均で1.31倍となっており、優秀な人材の採用がますます困難になっています。 その中でも、日本は特にグローバル人材不足という課題も抱えており、国民の英語力の低さや留学者数の減少により希少なグローバル人材の獲得競争が加速する状況に。 このような状況を踏まえ、企業が高い知識と語学力を兼ね備えたグローバル人材を獲得するためにはどのようなポイントを押さえるべきなのでしょうか。 以下の資料をダウンロードして、貴社の採用戦略のヒントにご活用ください。 ダウンロードはこちら
もっと読む採用審査では、面接での結果が決定打になることが多いでしょう。しかし、在宅勤務のときなど、対面での面接ができない場合もあります。候補者を会社に呼んで直接面接するのに代えて、オンライン通話システムで面接をすることもできます。このように、採用審査のプロセスのなかには、デジタル化できるものが複数あります。採用審査の流れを詳しく紐解いてみることで、普段は当たり前だと思っていたプロセスを効率化できるだけでなく、より迅速に進められるかもしれません。求人を素早く広告する、応募の中から候補者を絞り込む、企業ブランディングも同時に叶える――。この記事では、採用担当者のあなたが、対面での面接ができない時期にも、リモ
もっと読む企業にとって、人材を採用する際の悩みの種は、カルチャーフィットする人材を採用するのか?それとも多様な人材を採用するのか?ということにあるのではないでしょうか? 社風があっていて、価値観を共有できる人材の採用は、自動的に高いパフォーマンスをもたらすのでしょうか?それとも、多様な人材がもたらす影響はより企業へ利益をもたらすのでしょうか? ロバート・ウォルターズでは、 採用担当者 Pernod Ricardとのパネルディスカッションで、これらの疑問を探りました。 調査結果と業界の知見からわかったこと スキルセット、性別、年齢などの面で多様な従業員がいれば、「同じようなチーム」ではなくなるため、より革
もっと読むダイバーシティに富んだグローバルチームの一員になりませんか?当社では、新卒入社の社員から経験豊富なリクルーターまで、個性豊かな社員が活躍しています。