非対面の社員が増えたコロナ禍で、適切にコンフリクト・マネジメントを行う方法

非対面の社員が増えたコロナ禍で、適切にコンフリクト・マネジメントを行う方法

コロナ禍で、対面で業務を行うことが減少している現在、「コンフリクト・マネジメント」が再び注目を集めています。
本来、意見の相違は新しいイノベーションや成長の機会ですが、コミュニケーションが減ってしまったがゆえに、意見の相違や対立が、感情的な衝突につながってしまうこともあります。

コロナ禍でテレワークや時差・交代制出社などが残る中、どのように積極的な議論を促進し、適切なコンフリクト・マネジメントを実施していけるでしょうか?

コロナ禍を境に減った対面コミュニケーション

コロナ禍により対面機会が減少している現在では、コミュニケーションが必要最低限になっている職場が多く、様々な課題が生まれています。その一つが、社員同士が率直に意見を交わし、議論を行なう機会の減少です。意見の対立や衝突は、ネガティブなイメージがあるかもしれませんが、対立や衝突を恐れずに率直に意見を交わし合うことは、実は、組織や個人の成長を促す望ましい機会と言えます。

意見を交わし合う中で、重要になるのが意見の対立や衝突を、ネガティブなものと捉えず、組織の成長の機会と捉え、問題解決を図ろうという「コンフリクト・マネジメント」の考え方です。コロナ禍以前の、同じ時間帯にオフィスに集まって仕事をする環境下では、コミュニケーションの時間が担保されていたため、「コンフリクト・マネジメント」を取り入れ、積極的に議論を促すことも容易でした。一方、テレワークによるオンライン中心の環境下では、意見の対立や衝突が起こった場合にも、コミュニケーションの手段が限られるため、対立や衝突がわだかまりとなって残り、チーム内・部署間の関係性を崩してしまう要因にもなりかねません。

コンフリクト・マネジメントとは

よく起きうるコンフリクトは、上司と部下、クライアントと営業といった立場や役割、会社全体の方針、利害関係への違和感によって生まれます。コンフリクトとは、競合、衝突、対立、葛藤、緊張などの意味を持ち、業務上のコンフリクトとは、プロジェクトチーム内やステークホルダー間に発生する衝突・対立を示します。率直な意見の表出による対立そのものは、イノベーションを生む良いものですが、それがコンフリクトのままで終わってしまうと、ビジネスが進みません。長期化すると、嫌悪感などの感情的な衝突から組織間・個人間の隔たりにも発展してしまい、解決が難しくなるため、早い段階で解決しておくことが重要になります。そういったコンフリクトを組織の活性化や成長の機会と捉え、積極的に受け入れて問題解決を図ろうとする考え方をコンフリクト・マネジメントと呼びます。

適切にコンフリクト・マネジメントを行う方法

コンフリクト・マネジメントを適切に行うには、問題を特定し、解決策を提示することが重要です。コンフリクトを解決するには、一方の意見を押し通す「強制」「服従」、お互いに条件を譲る「妥協」、先延ばしにする「回避」といった方法がありますが、最も理想的な解決法はお互いがWin-Winの関係になれるような方策を前向きに考える「協調」です。

「協調」の解決法では、双方の意見を尊重し、話に耳を傾けます。それぞれの意見を比較して、一致点と相違点を探します。2点を明確にできたら、それぞれの意見に至った背景やニーズを聞きます。双方の認識方法、価値観を把握できたところで、ニーズに焦点を当てて問題を捉え直します。最後、結論を出す際には、単純に解決するだけではなく、双方がWin-Winとなる着地点を導き出すことが重要になります。

例えば、とあるシステム会社では、システム障害が生じたときにコンフリクト・マネジメントを行いました。運営部門では、開発部門が作成したマニュアルをもとに日々オペレーションを実行していますが、障害が発生しました。開発部門は「マニュアル通りに動かしていれば問題がない」と主張します。しかし、運営部門は「新しい機能のマニュアルが次々と流れてきて対応できない」と反論しました。この場合、開発部門と運用部門でコンフリクトが発生しています。そこで、コンフリクト・マネジメントを実施した結果、マニュアルの一部が古くなっていたこと、自動化できる部分があったことなどが判明しました。その結果、改善が加えられ、システム障害が少なくすることができました。開発部門はマニュアルを見直す良い機会となり、運営部門は改善が加えられことでシステム障害を防止することができ、結果的には業務改善を行うことができました。

内容や関係性によっては、マネジャーや人事部が対立している2者の仲介者としてコンフリクト・マネジメントを仕切るケースもあります。その際は、迅速にコミュニケーションと双方の意見に耳を平等に傾けることを意識しましょう。途中で片方の意見に重きを置いたり、片方にだけメリットが生まれるような結論になると、協調ではなく、服従や強制になり、お互いに100%満足しない結果になると妥協になってしまいます。

コロナ禍でも取り入れられる、コンフリクト・マネジメントを行う5つの施策

1. 率直に意見が言える環境をつくる 

コンフリクト・マネジメントを行うには、まずコンフリクトの発端となる議論を起こす必要があります。そのときに、必要なのは率直に意見を言える環境と関係性です。心理的安全性を高めるため、カジュアルコミュニケーション(雑談)をとる施策を実施することが重要です。外資系では若手社員でも躊躇なく発言する文化が根付いていますが、そうでない会社ではオンラインミーティングの際にもテキストによるチャットの活用も促せば、発言のハードルを下げられます。

2. コンフリクトの重要性・メリットを社内・チーム内で共有する

コンフリクトに対するネガティブなイメージを持っていると、なかなか発言ができるようになりません。イメージを払拭するため、コンフリクトの重要性・メリットを社内で共有しましょう。社員が良いコンフリクトとは何かを理解できるよう、促します。オンラインミーティング中であれば、チャットでコンフリクト・マネジメントに関する記事をシェアをするなどして認知を促しましょう。

3. リーダーがコンフリクト&コンフリクト・マネジメントの手本を見せる

百聞は一見に如かず、実際にコンフリクトを見る、つまり議論が起きた際に協調の方向性を示すシーンをメンバーが目にすることで、コンフリクトのネガティブなイメージを払拭することができます。リーダーが率先してコンフリクトを起こせば、メンバーもコンフリクトを恐れずに発言をしやすくなり、その後「協調」に着地するところまで一連のコンフリクト・マネジメントを学ぶ機会にもなります。

4. ビジョンを浸透させる

コンフリクトが起きたとしても、双方が同じ目的に向かっていることがわかると、歩み寄るための議論がしやすくなり、つまり、コンフリクト・マネジメントが適切になされやすくなります。そのためには、組織のビジョンやミッションを確認する、浸透させることが効果的です。そのために、動画メッセージやオンラインタウンホールミーティング(全社会議)など用いて、ビジョンやミッションの発信を増やすという手段が検討できます。

5. 架空のディベートを行う

仕事でコンフリクトが発生すると利害が生まれてしまうため、なかなかすぐにできるようにならない可能性もあります。仕事とは関係ない架空のテーマでディベートで、コンフリクトとコンフリクト・マネジメントを体験する機会をつくりましょう。実際に起きた際にも、対応することができるようになります。ビデオ会議用ツールで実施する場合は、全員が発言がしやすい、かつ議論が活性化される人数としては約4人が適切でしょう。また、営業部門など、社外とのコンフリクト・マネジメントが欠かせない部署では、実際に起こりやすいケースを題材にしたロールプレイを上司・部下またはチームで行い、「協調」に着地する準備をしておきましょう。

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