外資系の自動車部品メーカーの間では、ADAS(先進運転支援システム)分野での専門性が高い人材への需要が長期的に高まっています。
ただ、需要にこたえられる人材は不足しており、通信業界やカメラメーカーなどの他業種から転用可能な技術を持ち合わせる人材を採用するケースが増えています。
こういった自動車部品メーカーの長期的な人材獲得の背景には、次世代の自動車技術として注目を浴びるADAS分野への期待があると思われます。
米自動車調査会社 IHS Automotive による市場予測では、2020年には各自動車メーカーが、加速,操舵,制動をすべて自動車が行うシステムの開発を進め、現状のADASに新たな機能を追加する動きを発展していく可能性があると予測しています。
また、IHS Automotiveのシニアアナリストは、2035年にはレベル4自動車の年間販売台数が世界全体で約1200万台になると予想し、2050年以降には、使用中の自動車のほとんどが自律運転車になる可能性さえも示唆しています。
いずれにしても、自動車産業においてはシステムの高度化が長期的なトレンドになるといえるでしょう。自動車メーカーあるいは部品メーカー、ソフトウェア企業では、ADAS市場での競争を見据えた人材獲得が水面下で動きを強めていくことが予想されます。
自動車の製造において、旧来よりソフトウェアの重要度は高い状況にありましたが、今後の自動車業界では、ADAS技術の開発、発展を契機にIT通信、ソフトウェアの技術がより重要視されることになるでしょう。
自動車メーカーや部品メーカー、また自動車業界へ参入するソフトウェア企業でプログラマ等のエンジニアが求められる状況は続く傾向にあります。
また、ADASによる運転には、障害物や人などを感知するレーダーやセンサ、カメラなどの搭載が前提となります。そのため、従来自動車メーカー、部品メーカーとの人材の行き来が少なかったこれらの他業種からも、高い技術を持ったエンジニアの獲得が進むものと予想されます。
なお、メーカー(電気・電子・機械)の求人状況等についてはこちらをご参照ください。
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