スタートアップ企業から学ぶこと

近年、会社員は「豊富な資金があり福利厚生も充実している大企業」よりも、スタートアップ企業に価値を見いだす人が多くなってきています。なぜ大企業よりもスタートアップ企業に魅力を感じるようになっているのでしょうか?
この記事では「スタートアップ企業が人材を惹きつける特徴」を考察するとともに、確立した企業がスタートアップ企業の特徴を取り入れ、人材獲得競争に勝つ方法を提案いたします。
スタートアップ企業の人材育成法
1. キャリアアップ
スタートアップ企業の特徴として、キャリアアップが見込めるということがあります。最近の調査では、会社員の傾向として、スタートアップ企業によく見られるような「自律性がある仕事がしたい」人(28%)が増えていることがわかっています。
スタートアップ企業は大きなチームが存在しないため、社員一人ひとりがさまざまな仕事をこなす必要があります。さまざまな仕事に携わることにより、プロフェッショナルとしての価値を高めることができます。一方、大企業は、それぞれ専門分野に特化したチームが多く存在するため、専門性を高めることは可能ですが、いろいろな経験を積める機会は少ない傾向があります。この一人ひとりが複数の分野で能力を発揮する土壌こそがスタートアップ企業の魅力であり、キャリアを築くための格好の成長機会でもあります。
スタートアップ企業のような成長機会を創出するためにすべきこと
- 職務に裁量権・自律性を与える
- 異なる事業部門が協力し合い、互いの仕事について学ぶ機会を設ける
2. イノベーション
次にフォーカスしたいのがイノベーションです。スタートアップ企業は極めて不確実性の高い条件下で働く自律的なチームであり、顧客に提供する価値にフォーカスしています。つまり、実験的なビジネスを続けることで成果があがるものであること、常に検証を行い、成功という勝利の軌道に乗っていることを証明する必要があります。スタートアップ企業は、イノベーションを常に必要とする土壌といえます。
イノベーションとはその性質上、リスクと失敗を伴うものです。実際、多くのスタートアップ企業が失敗している現状がありますが、この失敗こそが生き残った企業の成功に不可欠なのです。すなわち、スタートアップ企業の「失敗」文化が、イノベーションの原動力です。
イノベーションを生むためにできること
- できるだけ早い段階で失敗し、代償を少なくする
- 継続的な学習文化を構築する
- 組織のスキルギャップを特定する
- 社員が就業中に学ぶことを受け入れ、周りを気にせず自己向上に励むモデルを構築する
- 誰でも利用できる学習機会の導入などに費用を投資する
- 個人に合わせた学習方法の提供と資金をサポートする
- イノベーションのスピードを上げるための自律性を持った少人数のチームを編成する
3. 企業文化
3つ目として企業文化があげられます。スタートアップ企業の多くは少人数のチームが密接に連携して仕事をするため、社員一人ひとりが企業文化を作り上げているといえます。スタートアップ・カルチャーは、確立した企業が持つような成長を阻むハードルを取り除くことを目的としており、創造的で堅苦しくなく、情熱に満ちていると捉えられています。
スタートアップ・カルチャーの4つの重要な要素
- 情熱:事業の存在意義を示し、チームの動機付けとなるもの
- パーソナリティ:スタートアップ企業を唯一無二の存在としているもの
- アジリティ:ビジネス改善のため適切かつ素早く対応するスキル
- オーセンティシティ:一人ひとりのアイデンティティの自由と尊重
スタートアップ・カルチャーを取り入れる方法
- 仕事の能力だけでなく、総合的に適切な人材を採用する
- よりフラットな指導体制を構築する
- 柔軟な働き方を採用する
- より良く働くための実用的なサービスを導入する
- 社員が各自のニーズに応じて、一定額の現金を受け取れる福利厚生を選択できる制度を導入する
- 生産的で楽しい職場を提供する
近年、従業員は確立した企業とスタートアップ企業の差異を重要視しています。そのため、企業は優秀な人材を獲得するために、スタートアップ・カルチャーの良い部分をいち早く自社に取り入れる必要があるといえます。
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