eコマース急伸・DX進展でデジタル人材確保が加速データ・セキュリティー人材不足:育成への工夫広がる

ロバート・ウォルターズ、デジタル人材の最新採用動向を発表

人材紹介会社ロバート・ウォルターズ調べ

eコマース急伸・DX進展で、デジタル人材確保が加速 データ・セキュリティー人材不足:育成への工夫広がる

専門性の高いスキルと英語力を備えたグローバル人材の転職を支援する人材紹介会社のロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社 (本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:ジェレミー・サンプソン)は3月24日、デジタル人材を巡る最新の採用動向を発表しました。

小売業界、eコマース急成長でデジタル人材確保急ぐ

小売業と飲食などのサービス業では、新型コロナ感染拡大の影響で実店舗への客足が減退し、インバウンド需要も消失した一方で、ステイホームの長期化にともなってeコマース需要・オンラインサービス需要が拡大を続けています。eコマースが実店舗の苦戦を補う形でオムニチャネル戦略が加速するなか、小売業界ではデジタル人材の確保が急速に増えています。

デジタルスキルと小売業・サービス業の経験を兼ね備えた人材は多くないなか、最近ではグローバル化の流れから英語力への要求も一層高まっているため、優秀な人材を巡る競争は激化しています。特に、デジタルマーケティングだけでなく、戦略的マーケティング、CRM、モバイル広告、検索エンジンマーケティング、アナリティクスなどのスキルを有する人材がますます求められています。

従来の小売業の採用ではブランド力のある企業が優位に立つ傾向があったため、ブランド力への依存が大きく、待遇の引き上げに踏み切る企業は多くありませんでした。しかし、フィンテック強化を進める金融業などデジタル人材への引き合いがますます強まり、売り手優勢の市場環境が続くため、優秀な人材を採用するためにはコロナ禍であっても採用時には競争力の高い給与額の提示が不可欠になっています。今後は、昇進などのキャリアパスとあわせて、給与額の高さを売り込む動きが広がるでしょう。

IT分野の採用:セキュリティー人材、DX人材を巡る競争激化

デジタルトランスフォーメーション(DX)を迅速に導入した企業ではリモートワーク下でも生産性を維持または向上し、結果として新型コロナ禍でも業績が好調なところが多くありました。当社の調査では、多くの会社員が、勤務先の価値を見定めるポイントの一つとして「最新テクノロジーの利活用がある」ことを挙げています。DXの急速な進展を受けて、足元ではDX人材、セキュリティー人材を巡る競争が激化しています。また、DXによる業務プロセスの変化にステークホルダーが適応し、DXが生産性向上・ビジネス成長に結びつくように環境を整備するなどDXを効率よく進める「チェンジマネジメント」のスキルを持つ人材への需要は今後特に高まることが見込まれます。規制当局からのデータガバナンスへの要求が高まるなか、経験の豊富なデータ人材、セキュリティ人材への引き合いが強まる一方で、国内ではこの領域での人材不足が特に深刻なため、争奪戦はさらに激しくなることが予想されます。

データ・セキュリティー領域の人材不足:育成で布石を打つ動き広がる

ロバート・ウォルターズ・ジャパン テック&トランスフォーメーション部門 ディレクターのベッゾルド友和氏は、次のようにコメントしています。「日常業務の大半がオンライン上で済まされる昨今には、多くの企業で、データガバナンス、サイバーセキュリティの強化が急務となっています。各社で職務にあたる必要人員数は多くなくとも、実務経験を持つ専門人材の不足が深刻な領域です。そのため、今後は海外拠点に経験の豊富な専門人材を確保して体制を整え、日本国内には経験の比較的浅い人材を据えて協力させながら経験を積ませ、資格取得も支援するといった手段を講じる企業が増えてくるでしょう。日本国内に人材を長期的に確保するための布石を打つのが狙いで、この社内育成の動きは今後1~2年かけて様々な業界に広がるものと予想しています。

また、コロナ禍ではクラウドへの移行も加速したことから、クラウドエンジニアの増員採用が多く、人材需要は高止まりが続いています。一方で、サーバー・エンジニアなど旧来型のITインフラ関連職の需要は後退の傾向にあるため、こうした旧来型システムのエンジニアをリスキリング(再教育)によってクラウドエンジニアのスキルを身に着けさせる社内育成を併用することで人材不足を長期的に補う動きも広がり始めています。」

本件についてのお問い合わせ先

ロバート・ウォルターズ・ジャパン株式会社 広報
TEL: 03-4570-1500
E-mail: info@robertwalters.co.jp

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