世界を飛び回るバイオマス発電プラントのサービスエンジニア

新エネルギーの一つとして注目が高まるバイオマス。燃料として、また発電方法として、様々な種類のバイオ原料が利用されていますが、技術の発展にともない、バイオプラントの建設が各国で進んでおり、世界中にサービスエンジニアが派遣され、活躍している状況にあります。
新興国・先進国ともに旺盛な供給力が存在
バイオ原料には、製材の廃材、林地の間伐材を利用した木質系、稲わらやもみ殻、鶏糞などの農業系、ごみやし尿など生活系のものなど、あらゆる種類の原料があります。森林資源の多い国はもちろん、産業・生活上排出される原料の多い先進各国でも、潜在的なエネルギーは大きいと考えられます。
森林が多い日本国内で注目されているものの一つとして木質系のバイオマスがあります。再生エネルギーの固定価格買取制度(FIT)の影響もあり、5千kW、1万kWレベルの発電プラントの設立計画が、全国各地で行われている状況です。また食品系バイオマス、家畜排せつ物、下水汚泥を原料として、有機物を分解した際に発生するメタンなどを、ボイラ設備、発電設備に供給することで発電するメタン発酵バイオガス発電の技術も注目されます。FITの開始により、発電用ではない処理設備に、発電関連設備を新規に追加することで、再生可能エネルギー発電を行うケースも見られます。
自然エネルギー世界白書2013 によると、2012年末までに世界のバイオマス発電容量は、前年比で12%増加。83GWに達しました。白書ではBRICS地域で著しい需要増加が起こったことが要因としています。そして、2010年から2012年にかけてのバイオマス発電の発電量の平均値では、トップの米国、続いてドイツ、そしてブラジルと中国がそのあとに続いている状況です。
先進国、また新興国においても、需要と供給双方でバイオエネルギーの可能性が広がるなか、発電所の設置技術を持つ国内外の企業が技術を提供し、市場に参入しています。プラントを製造するだけではなく、継続的に稼働させるためにもサービスエンジニアの確保が急務となっているといえるでしょう。
バイオエネルギー企業のサービスエンジニアに求められるスキル
バイオエネルギー企業のサービスエンジニアは、国内外のプラントを飛びまわり、製品の据付、検査、サポートなどを行います。当然、プラントに関わる機器が故障した際に現場へ駆けつけ、状況を調べ、原因を突き止め、点検や修理を行う高い技術スキルが求められています。
また各地のプラントにおいて、課題を正確にヒアリングするためのコミュニケーション能力や、多言語で書かれた設計図や説明書を読み取れる語学力も、サービスエンジニアとしての実力が問われるポイントになっています。確かな技術力と、語学力を兼ね備えた人材へ期待が集まっているといえるでしょう。
なお、具体的なエネルギー・インフラの求人状況等についてはこちらをご参照ください。
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