日進月歩で規制の厳重化が進む金融・ヘルスケア・ITの3分野を中心にコンプライアンス/オフィサーの採用が活発になっています。2019年もさらに増員の動きが広がるでしょう。
企業内法務部門での採用も活発で、マネジャー以上の管理職を補完する企業のほかにCLO(最高法務責任者)やジェネラルカウンセルなどのシニア職を新設する企業も散見されます。グローバリゼーションと技術革新が加速するなか、データ利活用の拡大とクロスボーダー案件の急増にともなって法務の体制を強化する動きがあらゆる業界で見られます。ヨーロッパの新たなデータ保護規則(GDPR)への対応、M&A関連、知的財産保護、派遣法・労働契約法改正にともなう内事対応はもとより、あらゆる面で専門的見地から経営への積極的な関与が求められるため、法務資格と専門領域での経験に加えて高い英語力と業界知識への要求も高まっています。
さらにコンサルティングファームでのクライアント向け法務・規制対応サービスの拡充にともなう採用活動も多くなっています。人材不足といわれる昨今でもこれらの領域の専門人材は特に希少性が高く、ジュニア層、中堅層の優秀な人材には複数のコンサルティングファームから採用オファーが集中します。
コンプライアンス人材を巡っては、取り締まりを受けた企業が出ると同業種内の競合他社がこぞって体制強化に踏み出すため、人材獲得競争に至る傾向にあります。特に採用数の多い金融分野では、旧来の大手金融機関だけでなく仮想通貨取引のスタートアップ企業での体制強化も目立っています。そのため採用プロセスを迅速に進めて審査期間を短期化できる企業、面接時には審査だけでなく採用後の成長・昇進機会などを積極的に売り込む企業が人材獲得競争を有利に進められています。
ほとんどの企業は、採用オファー時に候補者の現職に比べ10〜15%高い給与額を提示しています。法律事務所から企業内法務部に移った転職者では年収が下がることもありますが、多くの場合は年収よりも労働時間が短くなることで得られるワークライフバランスを優先して転職を決断しています。
アジア雇用調査
本調査は、日本・香港・シンガポール・中国・台湾・マレーシアにおける大手求人情報サイトおよび国内紙に掲載された雇用枠に関する求人広告数を記録、雇用市場の動向を分析し、四半期ごとに調査レポートとして発表しています。 最新の調査結果 2015年 Q4: 英語版 主な調査結果 同調査で対象とした6カ国および地域の求人広告数は、前年同期比39%の大幅増となりました。2016年度に備え企業が優良人材確保に積極的に動くなか、前期が小幅な伸びに留まったことも大きな反動につながりました。 様々な分野でIT人材に対する需要が強く、特にビッグデータ活用が進むにつれてデータサイエンティスト/アナリスト、コンサルタント
もっと読む2017年の給与調査と採用動向
この給与調査は、ロバート・ウォルターズが収集した情報を元に、日本市場における各職種の給与の現状と今後の見通しについての洞察を加えたものです。 ロバート・ウォルターズは、世界有数のグローバル企業から中小企業に至るまで幅広い業種の企業様にサービスを提供しております。世界5大陸に広 がるグローバルネットワークを駆使し、各業界と文化への独自の見識と強いローカル基盤を築きながら、企業と求職者のニーズにあったマッチングを実現しています。 「給与調査2017」(日本版)の主なポイント: 2016年の動向 景気改善の兆しや少子高齢化、国内企業のグローバル進出などを背景に、2016年有効求人倍率(厚生労働省調べ
もっと読むHRテック時代に求められること、予想されることを徹底検証
近年、「HRテック」と呼ばれる人事・人材分野における技術やサービスの導入が、世界的に進んでいます。クラウドやビッグデータ活用によって、業務の効率化が進むことで、人事の仕事は、管理業務から、有能な人材の獲得など経営戦略に基づくものへとシフトしていくようになります。まもなく訪れる「AIとの協働時代」に備えてHRテック時代に求められる人事には、経営戦略とデータ活用を押さえながら、経営戦略立案に積極的に関わるなど、戦略的な役割を担うことが期待されています。 世界的に導入が進むHRテック 「HRテック」とは、人材・人事(HR:Human Resources)と技術(Technology)を組み合わせた造
もっと読むダイバーシティに富んだグローバルチームの一員になりませんか?当社では、新卒入社の社員から経験豊富なリクルーターまで、個性豊かな社員が活躍しています。