石化設備の再編、新規事業参入で高まる化学営業の存在感

ケミカル事業の営業は、市場調査から企画開発、さらには販売まで販売業務の全てに携わる専門的な仕事です。最終消費者に向けた営業よりも、クライアントの研究開発担当者と話すことが多いということも特徴的で、専門知識の有無が問われます。

そして、現在化学関連の営業先は、国内外の幅広い産業界にまたがります。業界再編により新しい営業先を模索している状況があり、いっそう幅広い知識を持つ人材が求められる状況にあるといえるでしょう。

海外プラント・シェールガスの攻勢

前述した、業界再編の中で大きな動きとしてまず挙げられるのが、プラント設備の再編です。ケミカル産業は、化学反応を引き起こすプラントの存在が前提となります。

現在、中国や中東における大規模プラントの完成が大きな話題となっており、規模に劣る日本の設備の競争力が相対的に低下しています。また、シェールガスなど新エネルギーの採掘が進むことによる、ナフサを原料とする日本産のエチレンの競争力低下が喫緊の問題となっています。

日本の化学業界においては、国際的な競争力を高めるため、エチレン生産設備の統合・事業再編が進められています。そして、その過程で、電子材料など日本が強みを持つ事業を強化するとともに、グローバルに競争力を持つ高付加価値分野に参入することによる収益拡大を図っています。外資・内資を問わずケミカル分野の営業担当者として、バイリンガルの採用を行うことに積極的な企業が多い状況です。

マーケティングに長けた営業社員が求められる

日本における石化事業の激変、そして新たな市場を目指した化学業界の動きは、営業担当者として今後も注意をしておく必要があるでしょう。新規事業に関連した化学知識を十分に備えた営業社員の役割は大きくなり、人材獲得競争が激化することが考えられます。

そして、素材に関する知識だけではなく、業界再編の波の中で新規営業先を検討するため、差別化された製品・材料のセールス戦略を考える、セグメント・ターゲット分析などのマーケティング・ブランディング等に長けた人材が必要となることは間違ありません。

基本となる化学に関する学位、営業経験に加えて、新たな市場開拓のためのマーケティングの知識が必要となります。また、グローバルな統合や再編に対応するために、国内外を問わず有望市場を見つけ出し、営業先を開拓するための企業活動や人材採用が本格化していくことでしょう。

なお、具体的な化学の求人状況等についてはこちらをご参照ください。

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