インタビュー「女性がキャリアで成功するために」

インタビュー「女性がキャリアで成功するために」

ロバート・ウォルターズ・ジャパン セールス&マーケティング部門 
コンシューマーチーム アソシエート・ディレクター
ユニ・ホン (Yuni Hong)

アソシエート・ディレクターのユニ・ホンは女性プロフェッショナルの活躍が目立つ小売・消費財・ホスピタリティの3業界を専門とするキャリアコンサルタントたちを統括しています。自身も2児の母でありながら、ダイバーシティを意識した組織づくりと女性プロフェッショナルのキャリア形成を支援してきたユニに、女性プロフェッショナルが抱える不安と、解決策を聞きました。

同じ女性として、伝えていることはありますか?

キャリアコンサルタントとして、女性の背中を押した経験は数えきれません。当社でサポートする女性の場合、管理職に就くことやキャリアアップに躊躇があるというケースよりも、むしろ多いのは、育休から戻ったばかりなど、ライフステージに変化があった女性からの「給与が減ってもいいので少し負担の少ないのポジションに就きたい」というご相談です。ピープルマネジメントの責任がないポジションがいい、PRの仕事を続けてきたけれどイベントの仕事はもうできないなど。管理職からスペシャリストへ、スペシャリストからサポート職へというようなご希望です。今までこんなに長く頑張って来られたのに、ポジションを下げて転職をするのはもったいないということをいつもお話ししています。長年かけてキャリアを培ってきた方は、それを活かして年収の高いポジションを目指すことができるのですから。

女性の転職をサポートする際、「ユニさん、お子さんがいるの?バリバリ働いていますよね」と驚かれることもあります。そうしたときは、自分で工夫してきたことやキャリアと生活どちらも犠牲にしないことの大切さをお伝えしています。

それから、相談に来られた女性が迷っているときは、同じ会社で成功している女性プロフェッショナルや同じ業界で活躍している女性の話をします。時には価値観が似ている人や少し先のキャリア・人生ステージにいる人の実体験を紹介します。

女性が長期的なキャリアを築くために大切なこととは何ですか?

小売・消費財・ホスピタリティ業界では、20代から30代前半の女性が数多く働いています。彼女たちに伝えているのは、その先輩・上司の世代で管理職・リーダー的なポジションで成功している女性たちのケーススタディです。成功している女性のほとんどは何かの職種で経験を積み重ね、専門性を高めてきた方々です。PRを例に挙げると、PRスペシャリストからPRマネジャー、PRディレクター、PR統括者へと経験とキャリアを積み、更にマーケティング統括者、ブランドマネジャー、カントリーマネジャーまで昇進を続ける女性もいます。営業職でも同様です。例えばラグジュアリーブランドの営業を続けてきた女性は、百貨店・商業施設などのクライアントとの深い信頼関係はもとよりスキル・経験を積み重ねて営業部長などへと進んでいきます。営業職は業界でのネットワークと信頼関係がすべてですから、前出のように途中でギブアップしてしまうのはもったいないのです。外資系企業では、複数の職種をわたり歩いてジェネラリストになるとキャリアアップでは不利になる傾向も。表面的な部分しか触れられていない、深い部分を追求して来なかったととらえられてしまうことが多いです。同時に、専門性をすごく絞りすぎるのもいけません。そうしてしまうと、キャリア機会を制限してしまうことになりますから。スペシャリストである方が成功しやすいのは確かです。例えば25歳の若手が、ジェネラリストからどこかの領域で専門性を高めたいと言えば機会はあるでしょう。でも40歳になって専門性が無ければ「何が強みなのだろう?」とみられてしまう。厳しいですが現実です。

女性プロフェッショナルならではの不安・心配もあるのでしょうか?

婚約や結婚、出産・育児を期に職場から退いてしまう女性はまだ少なくありません。20代後半で結婚したばかりの女性から「この会社にはとても興味があるけれど、将来子どもが欲しいのでワークライフバランスが気になります」というお話を受けたり、育休明けで子育て中の女性からも同じようなご相談を受けます。女性プロフェッショナルの転職支援をすることが多いので、私の場合はご相談者の大切にしていること、価値観などを細かくヒアリングして理解し、同時に企業ごとの文化や働き方・フレキシビリティをしっかり把握することを大切にしています。求人票を見ただけではわからない部分をしっかりとヒアリングし、スキル経験だけでなく、価値観の部分もマッチングさせられなければ、採用が決まっても長期的な視点での組織づくりやキャリア支援が十分にできないからです。

一人ひとりタイミングなども違いますが、女性の場合は、キャリアから気持ちが離れてしまう時期もあります。結婚してしばらくすると、子どもを持ちたいと思ったり。子どもが生まれると、子育てに費やす時間を増やしたいと思ったり。私自身も出産直後はこのまま子育てをして、キャリアに戻らなくてもいいかもしれないと感じたことがありましたが、今では会社に帰って来られて本当に良かったと思っています。女性が仕事に復帰したり、キャリアをもう一度大切に考えたり、継続する為には背中を押してくれる存在が必要です。自分で自分を鼓舞するだけではなく、家族、会社が応援し、後押ししてくれれば、もっと頑張れる。誰も積極的に口にはしない課題ですが、向き合うべき大切なことだと思います。

そうした不安にどう向きあっていますか?

キャリアコンサルタントとしてだけでなく、同じ女性として向き合うことも多いです。妊活をしたくて離職した女性がいました。休暇が取りづらいことを理由に辞めたそうです。同じ女性として、そして一人の母親として共感できる部分もありました。同じように不妊治療をした女性もたくさん知っていましたし。キャリアの話ではなく、彼女の状況を知って寄り添い、私にできることがあればサポートしたいという思いでランチに誘いました。治療結果がなかなか思うようにいかないことを気にかけるのと同時に、仕事から離れたことで社会からも切り離されてしまった気がすると話し、とても落ち込んでいました。1人で家と病院を行き来する生活ではなく、仕事というこれまで培ってきた場所へと戻ってみることを提案しました。まずは「キャリアも失ってしまいそう」という不安を払拭したらどうかと。努力をしてキャリアを成功させてきたその女性は、その後、仕事へ戻ることを決めたと連絡をくれました。私も復帰に向けた仕事探しをサポートしたのですが、兼ねてから目標にしてきた理想の会社に入社し、スキル・経験を活かして活躍をしながら、バランスをみて不妊治療を続けているそうです。

ワーキングマザーの場合は、限られた時間の中でパフォーマンスを求められることになれているので、仕事の場では生産性が高い反面、現状に留まろうとしている方が大半です。給与も悪くはないし、昇進はできなくても居心地がいい。特に転職やキャリアアップを考える必要がないと思っている人が多いのです。ワーキングマザーはそういうものという風潮もありますね。でも、そんなことはありません。私の仕事は、そういう女性たちにキャリアアップの機会を紹介することだと思っています。懸命に働いて身に着けてきた経験・スキルを活かせる場所、そして年収を上げ、職責・役職を引き上げる機会をしっかりと提示すること。だからこそ、女性一人ひとりと真剣に向き合い、耳を傾けて、信頼関係を築くことを大切にしています。人生100年時代を生きる上で、長期的な人生設計に向き合い、更なる成長に向けてチャレンジする女性を応援したい。1人目、2人目の子育て中でも、実は多くのキャリア機会に囲まれているということを伝えていきたいです。

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