インタビュー「女性リーダーの活躍に期待」

女性リーダーの活躍に期待

ロバート・ウォルターズ・ジャパン
マネージング・ディレクター東京
ラチャナ・ラトラ

ラチャナ・ラトラは、インドのニューデリーから、文部科学省の奨学金を受けて大阪外国語大学に通うために来日しました。卒業後は、都内のITベンチャー企業でキャリアをスタートし、後に人材紹介の仕事に就きます。ロバート・ウォルターズ・ジャパンでの勤務は今年で14年目。当社 セールス&マーケティング部門のディレクター、そして保育園に通う子どもの母親としてのバランスを自ら見出しリーダーシップを振るうラトラ。責任の重さに屈せず活躍する女性リーダーらしい芯の通った姿勢は、彼女の仕事への向き合い方にも現れます。

女性活躍推進に向けた取り組みが官民一体で進められるなか、彼女が注目するのはマインドセットです。社会、企業、上司、同僚、家族、パートナー。そして働く女性自らのマインドセットが変わらなくてはダイバーシティは進まないと指摘します。

自身のキャリアに関わる選択で、最も良かった選択は?

まずは日本に来て、国際教育の中に身を置いたことです。自分の心を開くことで、様々なバックグラウンドを持つ人たちに出会え、多様な価値観に触れることができました。次に、男性と女性の両方に平等なチャンスを提供し、女性も活躍できる当社での仕事に就いたことです。どんなときにも最善の選択をしてきたとは思っていませんが、過去の選択に後悔はありません。なぜなら失敗を含めてすべてから多くのことを学んで来られましたから。

これまで成し遂げた仕事のうち、特に思い入れがあるのは?

多くの新規顧客開拓に携われたことでしょうか。2004年に結成直後のセールス&マーケティングチームに3人目のスタッフとして入社しましたが、当社にセールス&マーケティング人材専門のチームがあることを知る人はほとんどいませんでした。2018年現在、セールス&マーケティング部門は7つのチームを傘下に置き、40名ほどのスタッフが所属する組織へと成長を遂げ、数多くの業界にバイリンガルの高スキル人材を紹介しています。

これまでのキャリアで一番印象に残っているチャレンジは?

ディレクターに就任してリーダーシップに加わるよう任命されたことでしょうか。1つ、2つチームを束ねるのとは、要求される責任と主導権の大きさが違います。5年前のことですが、当時の私にとってはとても大きなステップアップでした。ディレクターになって2年目に一児の母にもなりリーダーとしての役割と家庭生活との両立という新たなチャレンジにも直面しました。

上級管理職・育児を両立させるコツは?ワークライフバランスを保つコツは?

職場の上司と同僚たち、それから夫のサポートに助けられています。私自身では生産性と効率性を追求することで、職場での責任と家庭を両立させる術を身につけてきたように思います。フルタイムで働くワーキングマザーには労働時間数ではなく従業員の価値を成果・業績・貢献度で評価してくれる労働環境(会社)が不可欠です。私はこの点でも恵まれています。

子どもが生まれてからは、それまで以上に集中力が高まったように感じています。一つひとつ集中してこなすように心がけています。優先順位も意識しています。何にどれだけの時間を割くべきか、毎日何時に自分が退社すべきかも分かっていますし、その日に成すべきことはすべて勤務時間内に達成するようにしています。プライベートの時間に仕事がこぼれ出てしまうことがないように努力しています。

ロバート・ウォルターズの経営チームは、私が育児休暇を終えて仕事に復帰した際にも育児との両立について柔軟な姿勢と深い理解を示してくれました。私の部署には6人のワーキングマザーがいますが、全員がとても良い成績を残しています。会社や上司が私にそうしてくれたように、私も女性が活躍できるような柔軟な姿勢と理解を示すようにしています。

管理職を担うにあたり、日本の女性はどんな課題に直面していますか?

シニアマネジメント(上級管理職)の男女間の人数差は世界的にみても、未だに大きく開いています。女性の活躍とダイバーシティ(多様性)を推進するためには、まず企業・個人・社会が自らのマインドセットを変えなくてはなりません。日本では、女性たち自身を含め多くの人が、女性は子供を産んだら仕事を持たずに家に留まるべきだと考えているように感じます。こうした考えが変わらない限り、仕事を持つ女性を取り巻く環境はとても厳しいでしょう。家族、特にパートナー(夫)は、女性(妻)のキャリアステップを理解し、子育てと家庭の責任も分担しましょう。そしてより多くの女性が活躍し、新たなキャリアチャレンジとリーダーとしての責任に向き合う能力が自分にもあると信じてくれることを願っています。

リーダーという立場から学んだことは?

リーダーは成功と失敗の主導権を持たなければなりません。決断力が重要です。いつでも一番いい解決策を持ち合わせているとは限りませんから、ときには思い切りも求められます。そして自らの成功と失敗からリーダーとしての能力を育むのだと思います。

次世代の女性リーダーへのアドバイスはありますか?

リーダーシップは学ぶことができることだと思っています。何事もそうですが成長のために絶えず追求し身を投じれば、誰でもリーダーになれます。まずは、あなた自身の力を信じてください。そして管理職に就く機会が来たら、恐れずに手を挙げてください。

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